2017.05.23

<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(626)「ネット証券負け組の打開策」

 ネット証券の勝ち組、負け組に関して今年1月、当コーナーで取り上げた。
 その負け組の方に入っていたのが「マネックス証券」と「松井証券」(8628。東証1部)。
 ただしこの両者、松井証券は未だ松井一族で株式を約50%保有しているのに対し、マネックス証券の創業者兼社長・松井大氏の親会社「マネックスグループ」(8698。東証1部)に占める割合はわずか6%に過ぎないことは前回も述べた。
 そんななか、水面下で重大な動きがあるとも。
 その前に、負け組どころか、脱落しそうだった「カブトットコム証券」(8703。東証1部)についても触れておく。
 カブドットコムの5月18日IRによれば、伊藤忠出身で同社創業から関わって来た雨宮猛専務執行役が6月24日付で退任するという。
 同社は三菱UFJ傘下となってから三菱系から人が送り込まれて来ているが、銀行首脳は同社の業績に不満を持っているようだ。最大金融グループ傘下でありながら、勝ち組の「SBI証券」、「楽天証券」どころか、「松井証券」(8628。東証1部)、マネックス証券の後塵を拝して、「クリック証券」には猛追されているのが現状だ。
 今回はその現状に対する第一弾人事といっていいだろう。
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2017.05.22

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(5月22日~5月26日)&MY注目銘柄」(第35回)

≪先週の相場展望の振り返りと今週の見通し≫
 先週の5月17日水曜日、米国を襲ったNYダウ372ドルの急落。
 発端はトランプ大統領がロシア側に「イスラム国(IS)」の機密事項を漏らしたことだという(※ロシアゲートショク)。しかし筆者には何がそこまで問題なのか、はっきりわからない…。個人的にはアメリカのSQ前の情報戦だったのか?と思わざるを得ないが、この影響で大統領弾劾の可能性すら浮上し、オバマケア代替法案やトランプ経済政策のさらなる遅延の可能性が嫌気され、週末にかけても株価の戻りは限定的だった。
 他国のことをどうこういっても始まらないが、さっさとトランプ氏は弾劾され、議会に太いパイプを持つ穏健派ペンス副大統領が昇格してくれたほうがいいのに!と思っている方も多いと思うが、大統領弾劾にはステップが多く、この弾劾裁判が本格化の流れになるとしばらく株価は元気がなくなるだろう…。
 さて日本はというと決算が一巡し、今期の日経平均EPSは1393円まで上昇した。日経平均のPERは、14倍~16倍の間で推移することがほとんど(フェアバリューは14.9倍)で、現在の日経平均の下値は19,502円、フェアバリューは20,756円となった。ここから弱気になる必要はまったくないということだろう。
 今週もテクニカルの項で後述するが、海外勢は目が点になるほど日本株を買い越してきている―――。また為替に関しても、決算が終わったことで、企業の円の買い戻し需要が減り、円安に向かいやすいという側面もある。また6月のFOMCで米国の利上げが確実視されるなか円高には向かいづらいだろう。
 日本市場では、外部動向に影響を受けやすい東証1部の大型株ではなく、19日(金)にジャスダック市場が25年10か月ぶりの高値更新となった。決算後でファンダメタルズでの材料が出尽くしとなれば、ここからは大きく出遅れている業績好調小型株、材料株優位の相場付きとなるだろう。
 ただ、忘れてはならないのが夏枯れ相場(7月~10月)。投資家の間ではかなり周知されているが、8月は例年、軟調推移が定番。そこで、2000年から2016年までの17年間の「月間パフォーマンスを調べてみた」。
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2017.05.16

<ミニ情報>Gスリーが仕手化?

 傘下にギャル向け雑貨店や企画・プロジュースのSBY。太陽光システム販売も手がける「ジー・スリーホールディングス」(3647。東証2部。東京都品川区)の株価が最近、上昇している。
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2017.05.15

<ミニ情報>「日東エフシー」、解体か?

 株を保有する人間から依頼を受け、風説の流布まがいで株価を釣り上げ、株主の保有する株を市場で売り抜けさせることを“解体”というが、化成肥料製造中堅「日東エフシー」(4033。東証1部)に関して、その噂が流れている。
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<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(5月15日~5月19日)&MY注目銘柄」(第34回)

≪先週の相場展望の振り返りと今週の見通し≫
 先週は週末にかけて、米GDPの7割を占める米国個人消費に減速感がでたとの観測報道で、日米とも相場は下落して終わり、土曜朝の日経平均CFDは19,806円と小安く戻ってきた。米4月小売売上高は前年比ではプラスとなったものの、コンセンサスには届かずイマイチな結果、そして百貨店メーシーズの低調な決算での暴落、4月の米新車販売の低迷…。ここにきてアメリカ経済と、6月のFOMCでの利上げ方向に不透明感がでている。
 5月3日に行われたFOMCでは、「1-3月期の景気減速は一時的」との声明文が出され、アトランタ連銀「GDPナウ」によると4-6月期は+3.6%と急速に切り返す予想、と出されたので、米寒波による一時的な減速ですむのか? それとも金利上昇で個人消費がこのまま落ち込む方向なのか? 今後は小売売上高などの「個人消費関連指標」の行方を見極める必要がある。
 またトランプ米大統領による突然とも思えるFBIコミー長官の解任により、トランプ政権に対する不信感が身内の共和党からも出ているということで、トランプラリー第2幕の号砲ともいえる「オバマケア代替法案」の審議の行方が気にかかるところだ。
 これに筆者は一番ウェイトを置いている! 米国上院は、共和党議員52、民主党46、無所属2の議席数とのことで、身内からの造反がでれば、即否決となる。
 また、日本市場では週明け15日月曜の引けには、自動車と並んで決算見通しが暗い、メガバンク&東芝の決算がでる。メガバンクに関しては来期の見通しがマイナス方向ではないことを祈りたい。東芝ははやく東証2部に降格してくれたほうがアク抜け感がでそうだが…。
 もう1つ中国では、経済成長を占う「一帯一路会議」が閉幕する。一足先に中国株は下落基調であったので、これを契機にうまく反転してくれれば安心だが…。19日(金)には米国でSQがあり、火曜・水曜あたりの急落にも注意したいところ。
 と、ここまでいろいろと不安を煽るような(株が上がりそうもない)ネガティブ原稿を書いてきたが、ここからの相場がそれほど不安なのか?と問われれば、そうでもないと答える。
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2017.05.08

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(5月8日~5月12日)&MY注目銘柄」(第33回目)

≪先週の相場展望の振り返りと今週の見通し≫
 5日6日土曜の朝、日経平均CFDを確認すると19,732円となっており、3月2日につけた高値19,668円や3月13日の終値19,633円をあっさり越えてきている。
 筆者は北朝鮮との有事懸念が頭から離れず、日経平均1万8000円台でまったく拾えず…、含み益(余力)が膨らんでからポツポツ拾い始めたありさまなので、会心の勝利にほど遠い状況。いつも外国人投資家にはしてやられる(※筆者は日経平均の空売りポジションを大量保有中)。まぁ資産が戻ってきて喜ばないのも変だが、気持ちはよくない。
 相場の詳細をみてみると、先週の上昇局面では景気敏感セクターの強さが目立っていたため、今週も決算を終えた「景気敏感株」が物色される相場つきとなるだろう。特に自動車の電装化関連やスマートフォン部品などの電気機器の業績改善が目立っていたように思える。もはや、起こるか定かではない有事懸念よりも、実体経済の改善が勝ってしまったということか―――。現在、5月2日までの決算発表をひも解くと、18年度の経常増益率は6.6%増、増益率は10~12%と市場コンセンサスを多少上回る改善をみせているという。
 5月8日から始まる2週目は、フランス大統領選挙決選投票の結果がでることもあり、大方の予想通りマクロン氏が勝利を収めれば、GW前にポジションを落とした機関投資家などを巻き込んで土曜朝のCFDの終値よりも高く、相場が始まる可能性が高いだろう。保有する持ち株が多い投資家の方は小躍りして待っていてよいはずだ。…しかし、その後はどうなるか!?
 ここからは、日経平均が今後どこまで上昇するか、について考察したい。本格上昇に関しては、これまでさんざん本稿に記してきた、「オバマケア代替法案が上院を通過し可決するか」にかかっているといえるだろう。下院に関しては4日、僅差で通過したとの報道があったものの上院での審議についてはかなり不透明なようで、新たな情報が待たれるところだ。
 さて現状の18年度EPS見通しは、17年EPS1268円(※5月2日時点)×15倍×110%=20、922円となる。これが日経平均の下限とみられる14倍だと19,527円。逆にオーバーシュート的な動きとなると、16倍で計算し22,317円となる。
 ベストシナリオは、オバマケア代替法案が上院を通過し可決することによって、トランプ政策が動き出しトランプラリー第2幕が始まるパターンで、日経平均は2万2000円に。
 ワーストシナリオは、北朝鮮との間で有事となり、挙句の果てに短期決着が望めない展開となり日経平均はショック安から、下げ止まらなくなるパターン。これは下値の目途がわからない。
 そして通常シナリオは、オバマケア代替法案の審議が膠着し最悪廃案となるケース。また北朝鮮ともにらみ合いが続くパターンだと考えており、この場合は、週明けのイケイケムム-ドが空売りの買い戻しを誘い、悲願の日経平均2万円乗せたところで横ばいとなり、個別株物色となるパターンとみている。今週は決算集中週だということもあり、日経平均2万円タッチがあっても一時的だろう。
 基本的に5月はセルインメイの投資格言があるように、相場は決算出尽くしとなり下落を開始しすることが多い。今年がこうなるかは、オバマケア代替法案(※北朝鮮との有事を除く)の審議の行方にかかっている。
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2017.05.01

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(5月1日~5月2日)&MY注目銘柄」(第32回目)

≪先週の相場展望の振り返りと今週の見通し≫
 先週の本稿は、PCの不調でアップすることができずたいへん失礼しました。その間の2週間では、北朝鮮の核実験ヤルヤル詐欺のなか株価はスルスルと出来高もなく上昇を開始し、個人的にはフランス大統領選挙第1回目投票を終えた24日(月)の場中に、資産の35%まで日経レバ(1570)を売り持ちしてしまっているからさぁタイヘン。翌日の25日からは地政学リスクなどどこ吹く風、と日経平均は一気に戻ってしまい…なんとか持ち株が一気に戻ったため事なきを得ているが、日経レバ売りをこれからどうするかはまだ未定だ。
 そもそも韓国コスピなどの指数は、北朝鮮のミサイル発射や国営メディアの過激発言に対する耐性がすでにできあがっており、材料視しないのが慣習となっているそうだ。当事国であるアメリカに関しては、直接の地政学リスクはないと捉えられてか、たいして崩れもしないまま高値圏を奪回し、中国・ロシアはそもそも北よりの姿勢で関係なし。確かに日本にしても直接的な被害がある可能性だけで、不安感を煽られていたものの…人道被害はさておき経済的には関係ないと考えることはできる。隣国の有事懸念は、私の株取引人生でも初めてなことであり知識が不足していたため過度に委縮してしまった。
 さて今週は、GW週であり1日、2日と2日間だけの取引。週後半にはアメリカの重要指標が目白押しであり、ここで買い持ち一辺倒はたいへん危険だと考える。また、現在始まった個別企業の決算をみると、4月28日時点の17年度日経平均EPSは1204円と、気持ち弱い数字になっているように感じる。最終的には1230円程度まで伸びると思われるが、各企業は「来期業績見通し」に関しては極端に保守的(最低限)な数字を並べてくるので、いったんは割高感が台頭しやすい。俗にいうセルインメイの到来だ。18年度の決算見通しである10%増益基調のコンセンサスが見通せる「秋」までは例年弱含みが本線だと考えておきたい。
 米国に関してもトランプ政策は、相変わらず掛け声だけはでかいが、実現性はまったく見通せない状況。財源確保のために必須だといわれる「オバマケア代替法案」の採決が通らなければ、アメリカも日本もここからの本格上昇は見込みづらいだろう。現在の日経平均19,200円程度はそういった意味でまさにフェアバリューであり、有事がなければ日経平均はこのまま膠着したまま個別株の物色の盛んな相場つきに移行する可能性もある。
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2017.04.17

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(4月17日~4月21日)&MY注目銘柄」(第31回目)

≪先週の相場展望の振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は、5週連続安となる18,336円と先週末比329円の下落。このままキューバ危機のような冷戦となり、市場は冷えに冷えきり、挙句の果てに米朝開戦!となれば、トランプラリーを否定するような動きとなる17,500円どころまで押し戻される可能性も完全には否定できなくなってきた。
 ただ、土曜朝の日経平均CFDを確認すると18,355円と小高く戻ってきている。CFDに関しては出来高のないなか終始ジリ安の一方方向の動きだったはずが、引けにかけて週末の有事懸念をあざ笑うかのような急伸で終わった。先週土曜日15日は「金日成生誕105周年」だったため、国威発揚のミサイル発射を引き金とした米朝の開戦懸念は、ピークに達していたにもかかわらずだ。韓国のKOSPI(コスピ)市場をみても解せない動きをしている。先週は11日火曜日を底に、週末にかけて堅調を保ったのだ―――。仮に北朝鮮で有事が起こったら、どう考えても国境を接する韓国のほうが、日本よりも被害が大きいのは火を見るよりも明らかなのに…。この動きは中国市場にも言える。北朝鮮の後ろ盾となっている中国市場にまったく波乱がないのも解せない。…ということは、まだ顕在化していないリスクがわが国・日本だけにはあるということだろうか!? いつも悪材料は相場が下がってから判明するものだ。
 はっきり言えることは、米国と北朝鮮のチキンレースが続く最中は、買い場ではないということ。目先(25日の朝鮮人民軍創設85周年記念日前)、緊張が和らいだように株価は大きく反発する局面がやってくるやもしれないが、基本的にはトランプラリー第2弾の号砲が鳴り響くまでは短期のリバウンドに過ぎず、ここからは23日のフランス大統領選挙、25日の朝鮮人民軍創設85周年記念日、28日の米国暫定予算(財源の崖)、そして一番恐れる「セルインメイ」(決算出尽くし)のアノマリー、と懸念だらけなことを忘れないようにしたい。よって個別株が安いからといって「底値買い!」などといった愚行は控えないといけないと考えている。いまは、次のはっきりとした本格上昇の兆しを待つまでだ。
 それと備忘録を記す。毎月月中に「SQ」値が算出されるわけだが、今回の有事懸念のように地合いの好転が見込みづらい展開が続く可能性が高まった場合、SQ前の「売り崩し」はやり放題だということ。これが日本の独歩安につながった理由の1つであることは疑いようがない。オプション取引(プットポジション)に関してはSQ値で清算されるため、株の空売りのように買い戻す必要はないのだ。この現象があったことは、忘れることなく脳裏に刻んでおきたい。
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2017.04.10

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(4月10日~4月14日)&MY注目銘柄」(第30回目)

≪先週の相場展望の振り返りと今週の見通し≫
 まずは読者諸兄にお詫びを申し上げたい…。3月3週目と4週目の海外勢の怒涛の売り越し額をみて、海外勢の売り越し基調が確認できたにもかかわらず、「4月は海外勢が日本株を買い越すバラ色月間」であるとか「日経平均のフェアバリューがいくら」だとか、4月相場が堅調であるという過去のアノマリーに捕らわれ、正常な判断ができていなかった。また「ここから相場が崩れてほしくない」という買いバイアスがかかってしまったことも多分にあった。
 そもそも3月26日時点で北朝鮮が6回目となる核実験を行う動きが顕在化している、との報道があったため、「アメリカが制裁措置を取る可能性がある」ことは理解していたはずだ。シリアの化学兵器(横写真)については予見ができなかったが、次回以降はこの教訓をいかした記事を書いていけるように精進していく所存である。
 さて、先週末の日経平均株価の終値は18,665円と先週比244円下落して終わった。ところが土曜朝の日経平均CFDをみると、金曜夜のNYダウは、米国雇用統計が+9.8万人と市場予想を大幅に下回り、北朝鮮問題&シリア問題などが、はっきりとした解決の芽吹きもないなかで堅調推移し、日経平均先物は18,773円まで戻って終わった。先週は何度も、これまでの年初来安値であった1月18日の18,650円を下回りつつも、前述したような悪材料がでてこなければ、上値を追う動きがあった事実には安心感がある。また、専門家によると「シリアを攻撃したことで米国が北朝鮮に対して先制攻撃を仕掛けるリスクは減った」と指摘する声がでている。ようするにシリアと北朝鮮の2方面展開をする余裕はない、との見方だ。
 それでは、今週の相場はリバウンドの動きをみせるのか? と問われれば、前述した問題は依然緊迫した状況だと言わざるをえないので、安くなった人気銘柄を全力で買って持ち越すのはあまりにリスクがあると考えている。米中首脳会談(横写真)は特出した材料はなく、週末はとくに中東、北朝鮮も緊迫感を示すようなニュースはでてこなかったが、水面下で何が行われているかは予見しようもなく、突然「戦争」が起こる可能性は否定できない。よって、月曜の寄り付きで、短期のリバウンドを狙った買い注文は行ってもよいと考えるが、すぐさま逆指値注文も行い、どんなに月曜日が堅調であっても、持ち越すなどといった蛮行は避けたほうが無難だろう。リバウンド取りに向いている銘柄、業種などは「注目銘柄の項」に参考までに後述している。
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2017.04.09

<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(620)「電通」以上に過酷な残業を強いる元凶

 例の女子社員の自殺以来、「電通」(4324。東証1部。東京都港区)が過酷な残業、サービス残業に厳しくなったのは結構なことである。その電通はいわずと知れた広告代理店の王者だが、ここでは広告代理店業界全体の残業問題について提示したい。(冒頭写真=「産経」16年10月8日)
 電通に限らず、広告代理店の深夜までの残業は昔から有名だ。
 一般企業に勤めていると分からないが、広告代理店の残業は実に多い。その最大の理由はクライアントの要望に応えるがためだ。
 クライアントは「〇日〇時までに仕上げてくれ」と突然いって来る。そして、担当部署は泊まり覚悟で仕事を受け入れる。こういう受注が恒常化しているのが広告代理店業界なのだ。
 したがって、もしこの業界から残業をなくすとすれば、広告料を今の倍にして人員を増やすか、期限を今の倍に延長するしかないと思われる。しかし、広告という媒体は突然の場合もある。メーカーや小売のように計画的には難しい業種もあるからだ。
 つまり、広告代理店が深夜まで残業する理由は99%、クライアントの“我がまま”ともいえる。
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