2018.02.19

今週の相場展望(2月19日~2月23日)&MY注目銘柄

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週2月16日(金)の終値は21,720円となり、暴落後だというのに先週比で+337円ぽっち…上昇して引けた。翌日の土曜日、日経平均先物を確認すると21,900円と、これで先週比2.42%上昇したことになるが、先週末のNYダウが24,191ドル→ 25,219ドルと、4.25%も上昇したのを目の当たりにすると、恨めしや~といってしまいたくなる。NYダウは週間で1028ドル上昇し、下落幅の6割程度を埋めたことになる。
 諸悪の根源は、「円高ドル安」。ドル円は、先週末の9日108.79円→ 105.83円と約3円落ちている。先週は、日銀総裁に黒田日銀総裁を再任する人事案を固めたという援護射撃があったにもかかわらずこのありさまだ。日経平均株価は、1円の円高で200円は安くなるので、600円ものリバウンドが失われた計算である。
 このドル安の背景には「米国売り」が挙げられる。市場は、今後の金利上昇に経済が耐えられないとみているのか、米国債権売りが止まっていない。これに伴いドル安も進行し、2017年1月に100以上で推移していたドルインデックスは、先週金曜日にほんのり強くなった感を見せたが、依然89.03。トランプ景気刺激政策による財政赤字の拡大懸念・貿易収支も大赤字となってはドル安傾向なのも致し方ないところか…。加えて、テクニカルの項で取り上げている、投機筋のドル買いポジションも変わらずの高水準で、3月末決算を控えて買戻しが進行する可能性があり、日本の金融機関も3月末決算を前に、米国債を売却して円に換える動きがあるというから困った。びっくりするほど、円安に向かうきっかけが見当たらないのだ。
 またFRBは、3月21日のFOMCで金利水準を引き上げるのは確定的。そうなれば日米での金利差拡大の観点から、円安に向かう流れは必然かと思いきや、金利上昇が景気を冷やす→ 株安→ リスクオフで円高という、日本にだけお寒い展開が繰り返される可能性もみえているので、現在の気分はすこぶる悪い。こうなったら逆にさっさとドル円で105円など、いくところまでいって、再浮上のきっかけをつかみたいと思うしだいである。
 ただ、ドル円レートに関しては、野村證券の試算では1円の円高で、増益幅は-0.5%程度、大和証券に至っては110円前提だった場合、5円の円高で、1.3%減益要因だと分析しているので、それほど気にする必要もなく、来期2019年度もらくらく企業業績は増収増益となることは間違いないところ。現在の2019年度増益コンセンサスは、前年同期比で+8%はあるのだ。
 ここからは、2018年度企業業績の最新情報を。決算が終わりを迎える中、日本経済新聞の調べでは、15日時点で3Qまでの企業決算純利益は、前年同期比35%増となったと報じた。これに呼応し、2月16日(金)時点の日経平均EPSは、1680円と先週比+45円となり、日経平均予想PERは、とうとう12.9倍と、ブレグジットがあった2016年7月と同水準になっている。もう多少の円高程度ならば、どうやっても日本株を売り崩すことはできないだろう。痛みに耐えて、ここまで生き残った個人投資家には、残存者利益が享受されること請け合いだ。
 ただ、米国株の動向に世界の株価は左右されがちだということは否めず、現在の米国株の水準を測る投資尺度がないか調べたところ、「金利調整後の予想PER」という考え方が合理的なことに気がついた。「予想PER×10年国債の金利水準」で測る指標だ。
 現在のNYダウのPERは(17.3倍)×10年物国債の金利水準は(2.877%)=0.497%となる。1999年のITバブルのころの米国株は、同指標で1.8倍に届くまで上昇していたが、まもなく崩壊。2002年以降の予想PERは、0.7~0.8倍でもみ合った経緯から考えると、この水準までは到達できるだろう。米国株も今後、まだまだ上値を追えることが分かった。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週は、短期的なドル円、そして米国10年債利回りの動きに左右される展開が続くことが想定されるので、慎重に立ち回るべきだろう。日米ともに戻りの上昇局面ではあるが、売買代金の盛り上がりが日を追うごとに欠けてしまっているのは非常に気がかり。ヘッジファンドなどの短期資金の空売りの買戻しで上がった感は強い。ただ、VIX(恐怖)指数は、先週後半には、疑心暗鬼の目安とされる「20」を下回って推移できており、大きな混乱は収まっている。引き続き同指標の推移を見守り売買を行いたい。 
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2018.02.14

<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(665)あの「五洋インテックス]仕掛けた連中の次なる銘柄

 2月5日のこの連載で、インターネットを介した非常勤医師の紹介サイト主力「MRT」(6034。マザーズ。東京都渋谷区)を仕掛けたのは、あの急騰した「ストリーム」(3071。マザーズ)の相場操縦に関与していた連中ではないかと述べた。
 そして有料での購読者のみ見れるところで、彼らは次に「東洋鋼鈑」(5453。東証1部。大阪市中央区)に介入したようだと書いた。
 その2月5日、東洋鋼鈑終値は608円。翌々日7日には626円(+26円)、そして7日大引け後、「東洋製缶グループホールディングス」(東証1部)によるTOBが発表された。TOB価格は1株718円。当然ながら翌8日の株価は712円と急騰した。
 この流れを見ると、インサイダーの可能性もあるのではないか。しかも、繰り返すが急騰前に買った相手はストリームの残党の可能性が高い。これを見過ごすようでは、証券取引等監視委員会の存在が問われるのではないか。しっかり、調べていただきたいものだ。
 ところで、昨年は「五洋インテックス」(7519。JQ)が大暴騰を演じたが、その関係者の動きに関する情報が入って来た。
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2018.02.13

≪連載(71回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(2月13日~2月16日)&MY注目銘柄

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 今回の暴落の「名前」は…まだない。1月後半までは堅調に右肩上がりの推移を描いていた世界の株価指数は、2月2日に泡を吹いて昏倒した。ところがなぜこれほどのショックが起こったのか、はっきりとした理由はわからず、それが混乱に拍車をかけている。いまのところ、米国10年債利回りの上昇→ VIX指数が3%程度変動すると先物を売るファンドのアルゴリズムがあったorもっともらしいところでは、ドイツ銀行の筆頭株主である中国の海航集団が、2月5日負債11兆円~12兆円の支払いで不履行を起こした、がそれであるが、決定的なものだとは思えない。
 さて、先週の激動のNYダウを振り返ると、2月8日(木)NYダウは、-1032ドル(4.1%)となる23,860ドルと、2月5日(月)にみせた-1175ドル(4.6%)と同じような暴落をした。ただ、6日につけていたザラ場安値23,779ドルを割り込まなかったことが支えとなり、株式市場はようやく落ち着きを取り戻すか…と思いきや、2月9日(金)にまたまた乱高下があり、一時23,360ドルまで下落した後、引け値で+330ドルとなる24,191ドルまで戻り、長かった1週間が終わった。これで結果的に、2番底が形成された感があり、今後NYダウは23,360ドルを下回ることがなければ、落ち着きを取り戻しそうではある。また、波乱の立役者となったVIX指数(恐怖指数)も、2月6日につけた50.30が高値であり、ここまで来たら論外ではあることはもちろんで、「37」あたりを恐怖ライン(資産ヘッジ必須)と考えるのがよいと思う。こうなった以上、日本市場は米国市場の金魚のフンであり、米国市場に重きを置いてトレードすることをオススメする。
 そんな情けない金魚のフンである日経平均株価の先々週末2日の終値は、23,275円であったが、5日(月)の寄付きは22,921円で、先週9日(金)の終値は21,383円と、先週末比-1892円安で終わっている。もちろんNYダウのほうが株価水準が高いから値幅が大きくなって当然かと思いきや、2日25,521ドル→ 9日24,191ドルの-1330ドルであった…。※2日のダウ-666ドル安から始まった下落局面ではあるが、この影響を差し引いても日経平均のほうが下がっていることは変わらない。 
 ただ、先週9日(金)の日本株は、-383円安で寄り付き、終値でも-508円と、前日のNYダウの-1032ドルの暴落のあとにしてはやけに底固かった印象。売買代金も、火曜に5兆6453億円もの大商いをこなしてからは、だいぶ落ち着きがでてきている。これはおそらくは、足元の企業決算がよすぎる、ことがそうさせているのだと感じる。
 2月9日時点の日経平均EPSは1635円と、先週末比+94円。本稿はさんざん、通期EPS見通しが低すぎることをお伝えしてきたが、円高の最中での決算でこれほどまでにEPSが上昇するとは逆サプライズであった。これで現在の日経平均株価の18年度予想PERは、13.08倍である。もうPERだけみた場合、いつでも大反発するマグマをため込んでいるように思える。リーマンショック後の日経平均PERは14.4倍~16.8倍の間で推移しており、この予想EPSに過去5年間の平均である、PER15.45倍を掛け合わせると25,261円と算出される。現在日本株が、激安水準なのは間違いない!
 かたや、NYダウの過去5年間の予想PERの平均は、15.92倍。EPSは2月9日時点で1509ドルまで増加しており、掛け合わせると、NYダウの理論値は24,023ドルと算出される。9日のNYダウの終値は24,191ドルなので―――現在は適正水準といえるだろう。
 さて、今週のストラテジーに入りたい。日本株の相場底入れを探る指標でよく使われる、25日線乖離率は、現在-8.31%(-10%で底入れとされる)。個人投資家の信用取引評価損益率は現在、-4.82%(-20%が底入れサイン)。ようするに上記2指標は、まだまだ底入れが完了していないことを示している。ただ、もう1つの重要指標である裁定買い残の水準は、2月2日に2兆3594億円と一気に減り、さらにここから2月7日にかけても、とんでもなく減っている様子がすでにみえており、すでに底入れとされる1兆8000億円のラインを切っているだろう。同指標は、これ以上の叩き売りが起きづらいことを示している。
 そんななか、今週の相場のキモは3つ。(1)12日(月)の2019年度予算教書発表(2)14日(水)米国1月米国CPI(消費者物価指数)。(3)16日(金)米国SQである。
(1)に関しては、今後10年間で1.5兆ドルものインフラ投資計画が発表される予定。詳細まで発表されるか定かではないが、財源確保のために国債増発する、と市場に受け止められれば相場は軟調推移になるだろう。これは週明け火曜日の「米国10年債金利」を確認したい。この悪地合いは、この指標が2.8%を越えたことで始まっている。
(2)は消費者物価指数の伸びが示された場合、インフレが加速するとの見方から、長期金利がさらに上昇するかを注視したい。コンセンサスは前月比+0.4%、前年比+2.0%であ。
(3)は、SQを狙う悪いAIがはびこっているらしい。まぁ、これが都市伝説だとしても、ここまで短期間で株価が大暴落をした中、ヘッジファンドなどのポジションがどうなっているかはわかりようがなく、SQ前にムチャな仕掛けが入る可能性を意識しておきたい。15日の木曜日深夜までは気が抜けないだろう。あげくに米国は今週末から3連休なので、ここまでに株価が沈静化してないと金曜日のNYダウはリスク回避で下がるだろう。
 筆者は、現在までに発表されている経済指標から、特に景気後退を示唆するような指標がほとんど見当たらないため、現時点で今後の日本株に対して強気スタンスを崩しておらず、(1)と(2)を睨みながら、早ければ週明けから押し目を買っていく方針。ただ、これまでの市場の安値をみるにNYダウ23,360ドル、日経平均21,079円であるため、これに近づく動きがあるのならば「不測の事態」が起こっていると考え、ヘッジポジションを入れるだろう。またVIX指数も「37」に近づくのならばヘッジポジションを入れて対応する。
 そんな筆者の先週の取引を振り返りたい。
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2018.02.05

<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(664)「ストリーム」相場操縦関与連中(?)が仕掛ける新たな銘柄

 この連載で1月15日、マンション室内コーティング主力「ルーデン・ホールディングス」(1400。JQ。東京都新宿区)の第三者割当増資について取り上げた。
 その後もルーデンは1月19日高値840円まで急騰も、今は調整中だ。
 関係筋はルーデンの調整で動けないのかと思いきや、その一派は今度はインターネットを介した非常勤医師の紹介サイト主力「MRT」(6034。マザーズ。東京都渋谷区)を仕掛けたようだ。
 1月30日、2406円まで急騰している。
 兜町筋の話では、MRTを仕掛けたのは何とあの急騰した「ストリーム」(3071。マザーズ。東京都港区)の相場操縦に関与していた連中というではないか。
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≪連載(70回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(2月5日~2月9日)&MY注目銘柄

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 NYダウはピークアウトしたのか!? 今週のテーマはこれに尽きよう。先週金曜日のNYダウの下落幅である666ドル安は、2008年12月のリーマンショック以来9年2か月ぶりの惨事。これまで低金利、好景気、そして株高が共存するゴルディロックス(適温)相場は終わってしまったのか!?
 この引き金を引いた犯人は、米国10年債(下図)。先週金曜PM22:30に発表された1月雇用統計が市場の予想を上回ると、FRBの利上げペースが早まるのでは? との警戒感を呼び起こし、これに呼応するように米国10年債利回りは2.854%まで急上昇した。この指数の急上昇が、(1)今後、企業が投資ではなく借入金の返済に力を入れる方針に変わることで景気を冷やすのでは? との疑念を想起させ、(2)また金利が上がれば、投資主体としての株式の魅力を削ぐのでは? とみられて、NYダウは押し目買い気運を萎えさせるような投げ売り相場となった。
 しかし(1)に関してみれば、通常、長期金利と短期金利のスプレッドが狭まり、逆転でもしようものなら「景気後退」と騒がれるだろうが、こと2年債券と10年債券の利回りスプレッドは、2月2日現在0.70%まで拡大基調であり、現状では景気が冷えてしまう傾向はみられない。(2)に関しては2種類の考察を行う。ひとつ。米国株の平均配当利回りは2%を少し超える程度だが、自社株買いをそれ以上行うため、株価上昇も含め年間トータルリターン期待値は5%弱+α(株価上昇)と、株式の相対的魅力は債券よりも高い。
 ふたつ。10年物長期国債利回りが現在2.85%。現在の米国株の益回りはPER18倍(S&P)であり100÷18 = 5.55%。これに自然成長率としてGDP成長率などを足し合わせて算出すると、IMFは、2018年度の米国経済成長率を+2.7%としており、物価上昇率+0.3%も加味すると= 8.55%。※IMFは1月22日、米国の経済成長率を減税の要因で、0.4%上方修正した。
 上記の2つを比較すると、(株式)8.55%-(10年物長期国債)2.85%で = 5.7%。10年債利回りが3%に達したとしても5.55%となる。
 一般的に、この投資尺度では(1)7%以上あれば株のほうが魅了的(2)6%なら中立(3) 5%以下なら債券が魅力的とされ、現在の5.7%の水準は危険水域に入りたての水準だといえる。減税とインフラ投資政策がまとまる前の米国市場は、PER20倍台であったため、かなりの危険水域であったといえる。
 ただ、この米国の実質成長率にあたる2018年GDP(国内総生産)においては、インフラ投資政策、減税によって5%を超える水準まで景気が過熱する、と予想する向きも多く、現状では判断しづらいところ。ただ、好景気の中で景気刺激策を採った米国が、景気後退に陥る材料は現時点で見当たらないのも事実であり、2019年度のIMF経済成長率予測でも米国は2.5%と先進国においてもしっかりとした水準であるのでなにをそんなに警戒して株式が下がったのかはわかりにくい。
 これまで本稿は、「米国株は割高水準ではないか!?」と散々警戒してきた経緯がある。もちろん単純にチャートと平均PERなどを使い、過去と現在の水準を照らし合わせてみてきたわけだが、企業業績の堅調さも相まって、明確な答えは出しにくい。
 ただ、ここでNYダウのチャートをみてもらいたい。いくら現在の米国企業の業績が堅調で、未来が明るいとしても、これはただごとではないチャートだ。今後さらなる株価の高値を奪取するうえでも、むしろいましっかり短期の調整をしてもらい、沈み込んだ水準からさらなる高値を捕らえに行くほうが効率もよいだろう。NYダウの過去25年における平均PERは16.8倍なのだから。
 さて日本市場についてもふれたい。2月2日(金)の日経平均株価の終値は、23,275円であったが、深夜のNYダウ大波乱の影響で、日経平均CFDは22,985円で引けている。シカゴ日経平均の3月ものが22,960円となっており、この水準にさや寄せすることを考えると、先週末比-672円まで落ちたこととなる。先週の日経平均株価は上下に激しく動き、方向感がまるで感じられず、ある程度相場に生きてきた人間ならば、波乱を予見せざるをえない相場つきだったが、なかなか激しい下落であった。
 筆者の取引履歴を振り返っても、先週の週明けは、ヘッジ取引が利益を生んだが、相場つきが1日単位でめまぐるしく変化したため、週中~後半は「日経ダブルインバース(1357)」の損切りを3回繰り返し、メンタル疲労に見舞われた。これは保有資産として大型であった、三菱UFJ HD(8306)、シンデン・ハイテックス(3131)、ライクキッズネクスト(6065)、エスケーエレクトロニクス(6677)を投げ売りし現金が大きくなっていたため、ロットが大きくなってしまっての失敗トレードだ。
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2018.02.03

≪連載(69回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月29日~2月2日)&MY注目銘柄

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 1月26日(金)の日経平均の終値は、先週比176円安となる、23,632円で取引を終えた。1月4日大発会で、ドーンと741円も上げた23,506円の水準まで、日経平均株価は落ちてきてしまったことになる。年初の予想としては、大発会の盛り上がりをみて、1月31日の米国「一般教書演説(インフラ政策骨子発表)」までは右肩上がりで推移し、日経平均株価は2万5000円にタッチする可能性がある、と考えていたが…非常に歯がゆい展開となっている。こうなったのは「為替」が原因だといっていいだろう。
 2018年3月期下期決算の日経平均構成企業225社の想定為替レートは、1ドル109円40銭。27日(土)のドル円は、108.63円。1円の円高が、経常利益を0.4%押し下げるというから困ったことになってきた。…と、こう悲観するのも、今週から日本企業の決算発表が本格化するから。今週は、日本を代表するような東証1部の大企業が軒並み決算発表をスタートする。保守的な日本企業のことだから、このままだと4Qの想定為替レートを1ドル105円と出してくる画が目に浮かぶ…。そうなれば、当初筆者が描いていた「3Q決算で、通期決算予想の上方修正がいっせいに出てくる」という目論見は、もろくも崩れ去ることになる。
 しかもこの円高、始末におえないのは、ユーロ >ドル >円となっているところ…。ドルインデクッス(横写真)をみると、年初92近辺だったはずが、現在89まで価値が下がっているのだ。世界で一番経済状況がよい国にあって、なお大幅な法人減税や、1・7兆ドルともいわれるインフラ投資政策の発表を控え、FRBは3回の金融引き締めをしようとする国の通貨が買われていないことに、現在の相場の危うい気配が透けてみえる。
 また、日米ともに冴えない景気指標が増えてきているようにも感じる。昨年12月時点で、米国の1月の景気予測指標は、確かに冴えないものが多く出ていた。ただ、これは法人減税やインフラ投資が折り込まれてない中での数値だと侮っていたが、ここにきて日本においても、景気指標で不安定なものが散見されるようになった。年末に発表された「鉱工業生産指数」などがそれだ。同統計をみると、出荷の伸びが、在庫の伸びを下回っていた。これはわかりやすい景気後退のサインとして注目される現象だ。詳細をみるとFAなどの省力化関連は、依然好調推移ではあるものの、スマホなどの電子部品が足を引っ張っているようだ。
 もちろん、一部の景気指標だけをみて、日本が「景気後退に陥っている!?」と騒ぎ立てる必要はない。ただ、年初から1月31日AM11:00に行われる、トランプ大統領の「一般教書演説(インフラ骨子政策)」で、材料出尽くしとなり、相場は軟調になる可能性がかなりある、と考えていたので、この発表前には、1回買いポジションを整理し様子見するつもりであった。それが少し早まった形であろうか。
 先週の68回本稿でも書かせていただいたように、1月のSQ値23,723円を下回って同日中に戻ってこなければ、保有資産のリスクヘッジに回る、との言葉通り、現在の筆者のポートフォリオは、保有資産順に(1)日経ダブルインバース(1357)、(2)国際のETFVIX(1552)、(3)三菱UFJ HD(8306)、(4)シンデン・ハイテックス(3131)、(5)ヒューマンメタボロームテクノロジーズ(6090)、(6)ライクキッズネクスト(6065)、(7)清水建設(1803)、(8)フージャースHD(3284)、(9)安川電機(6506)※空売り、(10)エスケーエレクトロニクス(6677)である。※11位以下は割愛する。
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2018.01.22

≪連載(68回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月22日~1月26日)&MY注目銘柄

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 金曜日の日経平均株価は23,808円で引け、先週末比154円高と週を通して堅調に推移したものの、大きな波乱が1月18日(木)にやってきた。
 前日である17日(水)の米国株式市場は、アップル社が発表した「5年で3500億ドルの投資計画で2万人の新規雇用を!」との報道で、他の外需企業にも同様の風が吹く、と大いに盛り上がり、翌日18日の日本市場も年初来高値である24,079円と+210円高で寄りついた。またアップル社の2500億ドル以上の海外留保金を米国に戻すという企業行動は、トランプの減税法案の狙いにドンピシャだったはずで、早くも減税の効果で、様々な企業で一時金の支払い報道がでるなど、ここで一気に、割安で放置される日経平均株価の上昇ペースが速まってもおかしくはなかったはず…。というのも14時ごろから大きめの売りが出るや否や、日経平均株価は抵抗らしい抵抗をみせず出来高を伴って雪崩の様相となったのだ。これで、日足チャートでは、陽線→ 陰線の「包み足」となったわけだ。※前日のローソク足をすべて飲み包む陰線がでた場合、強い売りシグナルだといわれる。
 翌日の金曜日は、木曜の引け後に発表された1月2週目の海外投資家の投資動向で、-1兆45億円(先物-9825、現物-220)の売り越し……、加えて裁定買い残の大幅減少をみてパニック売りとなる!と感じていたが、木曜日の包み足ショックもなんのその、出来高の盛り上がりがみられず、日経平均株価は気迷い足を描いた。ようするに日経平均株価は、2万4000円台は高いが、2万3800円は居心地のよい水準だということか!?
 とはいえ、今週の週明けは暗い。週末までかかった米連邦予算の期限切れ問題、いわゆる「つなぎ暫定予算」が21日上院で投票までいたらず、否決された。日本時間22日(月)15時に再度採決方針といわれるが、移民政策についての両党の主張の隔たりは大きく、週明け月曜日の日本株式市場は、ヘッジファンドの売り仕掛けが入りそうでいまから憂鬱である。そもそも直近、為替は米国金利が上昇する中で円高になる、というパラノイア現象が続いている。どう考えても月曜日は円買い・日本株売りのキャーリートレード日和であろう。加えて、23日(火)には日銀政策決定会合が控えている。今回は政策金利の発表には関心が向かっておらず、引け後15:30から始まる黒田総裁の記者会見が目玉となっているから問題だ。ヘッジファンドなどは、月曜・火曜の場中と仕掛け売り三昧となる可能性がある。
 また先週水曜になって、年初から異常な強さを発揮していたファナック(6954)が出来高を伴って崩れたのも気がかりだ。ようするにいまは、日経平均株価は、企業実態を現す25,000円の高値を取りに行く地合いではないのか!? 23日(火)の引けには安川電機(6506)の3Qの決算発表がある。株価は19日現在6000円。こんなに高くなければ、産業用ロボットで世界首位級であり、業績の見通しは誰がみても長期で極めてよいため、いつでも注目したい銘柄だが、同社を保有しているわけでもないのに、決算が怖くてしかたがない。
 今週のストラテジーとしてとしては、週明け月曜日・火曜日は、まず月曜日の寄付きをみて、利食いできる銘柄を処分し、日経ダブルインバース(1357)の適度な保有をオススメしたい。また、1月のSQ値である23,723円を下回って戻ってこなくなりでもしたら、日経ダブルインバースを追加して、保有する銘柄と両建てにしたいぐらいだ。
 水曜日からは、上記で挙げた懸念点が杞憂に終わり、出来高を伴って株高となるようだったら、1月30日に発表されるトランプ・インフラ骨子の製作発表を期待した株高についていきたいと考えている。企業業績だけを評価した場合、日経平均株価の2万5000円乗せはそう遠い将来の事ではないことは確かである。
 また今週から新指標を1つ追加したい。2市場の信用取引評価損益率は、1月18日(木)-3.68%と、2014年1月17日以来の4年ぶりの高水準となった。当時を振り返ると、年初から半年ほどで-15%近い調整が入っているので、これも筆者の気持ちを暗くさせる要因になっているようだ。一般的には-3%以上であれば天井圏(※個人投資家は利確は早く、含み損の処理は遅れるのが一般的なため)で、-20%ラインが大底圏であるといわれる。
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2018.01.16

≪連載(67回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月15日~1月19日)&MY注目銘柄

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 まず今週は、本業で国内出張中のため、簡略化した記事で済ませることをお詫びしたい。
 さっそく先週の相場を振り返りたい。1月12日、日経平均株価は2万3654円で引け、土曜の朝には、ドル円で111.03円という円高をものともせず2万3864円で引けた。この動きはこれまでの日経平均とは段違いの強さ!と驚くしかない。この円高の理由は諸説あるが、現段階でははっきりとした解釈になっておらず割愛したい。ただ、このまま111円を割ったまま決算発表が本格化するようだと、各企業の通期業績の上方修正の妨げとなる可能性がでてくるので、今週の為替の推移は注視が必要だ。
 さて今週は、月曜日の米国市場が休場のため、週末の米国市場の強い相場の地合いと、独での二大政党連立政権期待を引き継ぎ、日本市場は火曜日までは安泰となる可能性がもっとも高い。波乱があるとすれば週末にかけて「米国つなぎ予算」の成立が危ぶまれる場合だろうか!? 今週は割高すぎて目も当てられないナスダック市場の決算はない。
 また為替に関しても、ドル円で110円台となってしまうと不穏な空気が発生するものの、基本的には1月30日の米国インフラ投資政策骨子発表期待が強いため、ドル円で110円を割れるような展開にはなりづらく、大崩れは想定しづらい。日本企業に関しては、現時点ではっきりと割安水準であるため、好決算を先取りして折り込みにいくような強い地合いになるとみている。もう2万5000円台は指呼の間である。
 相場に波乱があった場合には、1月できたてほやほやのSQ値23,723円を意識しておきたい。たえずSQ値は需給の壁となり、ひとたびこれを下回って上回れなくなれば、相場は弱いと判断できるからだ。
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2018.01.11

≪連載(66回+1)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 【2017年度注目銘柄総括編】

 新年ということから、昨年1年間に挙げさせていただいた注目銘柄の総括をさせていただきます。
 株価推移は、銘柄注目時 ⇒ 2018年1月5日まで。これに対する日経平均株価(冒頭写真)。昨年1回目の注目銘柄を1月16日からの「クレハ」(4023)としたため、前週金曜日の1月13日引け時点の日経平均株価19,287円を起点とし、2018年1月5日の高値は23,730円でした。よって日経平均株価の上昇率は123%、これをベンチマークとして、アウトパフォームできた銘柄がいくつあったかを検証することにした。
 また、昨年10月以降に注目した銘柄に関しては、日経平均の年間上昇率と比較するのではなく、月間のパフォーマンスで+5%を合格ラインとさせていただきたい。ようするに10月時に注目した銘柄は3ヶ月間で、高値15%の上昇率ならば注目銘柄としての役目は果たせた…と考えてのことです。
 結論を先に言えば、全部で42銘柄を取り上げたが、内33銘柄が日経平均以上の上昇率を示した。打率7割9分。しかも株価がマイナスになったのは「村田製作所」(6981)1つだけ。それもマイナスといっても2%だけ。
 以下、上昇率の大きい順に、その33銘柄を紹介するが、まずはベスト5から。

☆1位
「メイコー」(6787)注目時(昨年2月13日)株価665円 ⇒2224円(1月5日) ※高値2735円(7月11日) ★上昇率411%
 一昨年から追いかけてきた同社。長らくの業績低迷を乗り越えて、急回復しているにもかかわらずデリバティブ特損などが足を引っ張り、見た目の数字がなかなかよくならなかったため、株価の評価が遅れてついてきた。昨年は4倍を超える大きな上昇となった。同社の手掛けるプリント配線基板に関しては今後も需要が強く、業績の飛躍が見込めるため、高値から下落したいまも要注目の1社であるが、現在は判断を保留したい。

☆2位
「中村超硬」(6166)注目時(昨年5月29日)株価2126円 ⇒6680円(1月5日) ※高値7820(12月12日) ★上昇率368%
 太陽電池・LEDのシリコンウエハ切断用ダイヤモンドワイヤが主力の同社。中国向けが多く海外売上は77%にもなっていた。注目当時の業績は赤字であったが、IOTや空前の半導体ブームのなかで、業績の急回復を見込んで注目した。当時も、現在の株価の盛り上がりは初動も初動だと考えており、テンバーガー候補だと記していたが、会社四季報オンラインの業績予測更新の再修正(減額)と中国の景気動向がつかめず、自信が持ち切れずに手放してしまった経緯がある。

☆3位
「アウトソーシング」(2427)注目時(昨年3月13日)株価3990円 ⇒1996円(1月5日)5分割 ※高値2118円 ★上昇率265%
 人材派遣の中堅企業である同社であったが、「成長志向」が強く、かつ2017年に関しては投資を抑え安定した業績拡大が見込まれていたので選定した。またIR・株価対策がしっかりしていたのも注目できた理由である。2018年度からは、また成長へのかじ取りを行う方針であるため、チャンスをみて再度注目銘柄としたい。

☆4位
「ニホンフラッシュ」(7820) 注目時(昨年5月8日)株価1532円⇒ 3040円(1月5日)※高値3520円 ★上昇率230%
 マンション向け内装ドアなどで国内首位。完全オーダーメイドが特徴で、大和ハウス向けなどハイブランドマンションで磨かれたセンスで、すでに国内よりも中国向けの輸出比率が多くなっている企業。当時は意外にも中国で不動産にマネーが集まっている様子があり取り上げた。この銘柄も中国の景気に自信がもてず早くに手放してしまった。

☆5位
「ブロッコリー」(2706)注目時(昨年4月10日)株価642円 ⇒482円 ※高値1339円(6月28日) ★上昇率209%
 同社は、公式ツイッターのフォロワー数が40万人を越える「うたプリ」のスマホアプリゲームリリース期待で選んだ銘柄だ。もともと短期のリバウンド銘柄として注目して、高値は6月26日であり、筆者は大きな成功を収めたが、その後ゲームの人気は離散し、スマホゲーム事態も盛り上がりにかける展開。現在は注目銘柄ではないだろう。

 以下、6位「ムトー精工」(上昇率208%)、7位「ドリコム」(207%)、8位「フジマック」(195%)、9位「安永」(195%)、10位「太陽工機」(184%)と続く。
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≪連載(66回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月9日~1月12日)&MY注目銘柄

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 新年あけましておめでとうございます。本年、アクセスジャーナルは飛躍的発展を目指し、リニューアルを敢行する予定であり、さらなる読者の利便性向上に努めます。引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
 さて本稿は、新年1発目ということで、昨年取り上げさせていただいた【注目銘柄】の総括と、今後の見通しに関しての記事を作成しております。こちらは明日公開させていただきますのでご一読いただければ幸いです。
 それではさっそく先週の相場を振り返りたい。日経平均は、1月4日の大発会でこれまで頑なに門を閉ざしていた2万3000円台をいとも簡単に突破し、741円高となる2万3506円で引け、翌5日も209円高の2万3715円で終えるなど2営業日で950円もの大幅な上昇となった。これにより、昨年11月9日のザラ場高値2万3382円を一気に抜き去るとともに、上値の節目がなくなり快晴マークが点灯した。
 といっても、かなりの数の読者諸兄は「…ここまで一気に上昇してしまうと、ここからは買いづらいんだよな…」という想いを抱くことだろう。これは至極当然、2営業日で950円、週末もとくに波乱がなかったことから、おそらく火曜の寄付きでは1000円をゆうに越える上昇となるだろうからだ。…ただ、筆者はこの上昇相場は、スタートしたばかりだと思えてならない。そう思うのは、いまが株価を引き上げるのに、都合がよい環境だからである。
 その理由としてまず挙げるのは、北朝鮮の有事懸念が遠のいたこと。北朝鮮は「新年の辞」で韓国との友和を強調したことから、さっそく9日に韓国・北朝鮮による高官級の会談が行われる。北朝鮮からの歩み寄りの姿勢は極めてマレなことであり、米韓軍事演習など北朝鮮を刺激する行事は、韓国平昌オリンピック閉会となる2月いっぱいまでは行わない見通しとなったことから、米と北の緊張も高まらないだろう。
 また、1月30日にはトランプ大統領の一般教書演説が控えており、この中で大型インフラ投資(※宇宙開発がでてくる可能性あり)政策の骨子を発表することから、この施策を前にして、ヘッジファンドなどの売り仕掛けは入りづらい。
 そして世界同時で拡大する経済。直近で出てきている経済・景気指標はいずれも極めてよく、これでは売り方は手の出しようのない状況。そして先進国のなかでも日本のファンダメンタルズは極めて優秀で、株価の出遅れが鮮明だ。
 昨年12月中旬に出された三菱UFJ証券のレポートによると、2018年度のEPSのアナリストコンセンサスは1681円となっている。同じく野村証券の、こちらは年末レポートでも、2017年度のEPSは1620円、2018年度は1700円、そして2020年度は1880円と予測しているのだ。ここから考えるに、2018年度の本決算がでてくる4月末には、2018年度のEPSを折り込みにいくのが当たり前で、日経平均株価の平均PERを14.9倍と平均値で予想しても、25,047円(三菱UFJ)~25,330円(野村)となってしかるべき。日経平均株価はPER13.5倍~16.3倍の間で推移してきた歴史から、突然の波乱要因が起こったとしても22,694円を下回るとは考えづらいのである。
 本稿では、3Q決算が始まる1月末を目指して、まずは前倒しで2018年度業績を折り込みに行く展開を本命視している。ようするに日経平均は25,000円に向かうと書いているのだ。
 そんな強気の見立てをする中だが、かすかな引っ掛かりもある。その懸念点は、先に決算発表が始まる米国市場。12月24日にでたロイターの調査によると、S&P500社のうち、4QのEPSが悪化・市場予想を下回ると答えたのは67社。改善・市場予想を上回ると答えたのは42社だった。これを聞くと???と考えてしまうが、米国の年末年始の株式相場をみても決算を心配しているようにはまったく見えなかった。持たざるリスクを恐れて慌てて買っているように思えたほどだ。…ということは、22日に成立した減税法案成立前のアンケート調査の可能性が高く、そこまで意識する必要はないか。ただ、頭の片隅にはとどめておきたい。
 そして仮にNYダウが波乱に襲われた場合(2万5000ドル割れ)は、日経平均の2万3000円が大きな節目であったことから、日本市場はこのラインを下回ると、一時的にパニック状態になるだろう。日経平均の25日線とNYダウを見ながら、必要に応じてヘッジポジションを取る必要があると考えている。
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