2011.05.22

東京都江東区の3階建て集合住宅巡る訴訟に見るーー違法建築でも建ったら“建て得”なのか!?

 全国各地で高層マンションなどの建設を巡り、周辺住民とのトラブルが絶えない。周辺住人と、学者・弁護士・建築家などのプロが連携する動きもあるものの、日照権、景観権などの主張が通ることはごく稀だし、違法建築の可能性大でも、一度建てたものを解体して検査することは実質、不可能だから、建ててしまえば阻止することはほとんど不可能と言ってもいい。だが、そんな悪質業者をのさばらせておくわけにはいかないと、徒手空拳で抵抗を続けている住民がいる。本紙が昨年7月、取り上げた東京都江東区東砂4丁目に建てられた3階建て戸建て24棟の集合住宅の周辺住民もそうだ。この土地では、民再を申請し、上場廃止となった「ゼファー」がかつてマンション建設をしようとした。だが、土壌汚染が発覚し、周辺住民の反対もあり工事がストップ。長年、放置されていたが、「ハウセット」(東京都墨田区)なる業者が安く買い取り建設を始めた。08年のことだ。周辺住民にとって幸いしたのは、以前の土壌問題に加え、ゼファー建設時代から監視を続けていた結果、建築基準法38条2項で未処理のマンション用と、戸建て用の異なる構造方法による基礎杭を併用してはならない(ゼファーの基礎杭は完全撤去しなければならないが、コストをケチってやらなかった模様。すると基礎が弱く、地盤沈下や地震で倒壊する危険がある。違反すれば最高刑は懲役3年)ところ、その証拠写真などを撮っていたことだ。こうした資料を元に、周辺住民は翌09年から江東区に何度も陳情したがダメ。そこで09年11月、今度は建築確認処分を出した民間の確認検査機関「日本建築検査協会」(東京都中央区)の確認処分取り消しを求めて、江東区建築審査会に審査請求した(中間検査は09年6月。完了検査は同7月実施)。だが、これも門前払いで却下された(10年1月)。そこで今度は東京地裁に同様の確認処分取り消しを求めて提訴(10年7月)。だが、10年12月の判決はまたも却下だった。そのため、今年2月、控訴した。ここで注目していただきたいのは、江東区建築審査会も、東京地裁一審判決も、建築違反かどうかの判断は一切していない事実。判断すれば、証拠があるのだから、違法性が認められるか、審査し直せとの裁定が出る可能性は十分あるのではないか。だが、そうなるとすでに建てた建物を取り壊すことになりかねない。それはマズイからと思われる。では、一審判決はどういう理屈で門前払いにしたのだろうか。
 2011年5月21日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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2011.04.18

あの階数水増し建設「ユービー」問題の陰に複数の政治家(第2弾)

 4月4日に第1弾を報じたこの件、大きな動きがあったので追加報道する。大阪の不動産会社「ユービー」によるこの違法建築問題で、大阪のオンブズマンが、大阪市議会に議会陳情を行ったのだ。大阪といえば、4月10日投開票の統一地方選で、橋下徹大阪府知事率いる「大阪維新の会」が大躍進したのはご存じの通り。もっとも、オンブズマンは共産党を中心とする革新派での徹底究明を陳情している。大阪市の当時の担当課長が、大阪府警の任意による事情聴取を受けていたとして、その事実関係の実態調査も陳情項目にある。陳情の趣旨、項目は別紙の通り(以下に転載)。この陳情を通し、オンブズマンは余りにも曖昧な大阪市の是正勧告の実態解明に迫るとしている。
2011年4月18日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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2011.03.17

<主張>「福島原発事故ーー国や東電、大手マスコミの情報を疑ってかかるべき」

 人体に悪影響を及ぼす高濃度の放射性物質が放出され、フランス原子力安全機関から「米国スリーマイル島事故以上に深刻」とのお墨付きをもらった福島原発事故ーー国などは「想定外」というが、そんなことはない。福島原発は歴史が古い分、老朽化が激しく、また耐震構造もひじょうに不十分だったことを思えば、起きるべくして起きたことで、これは人災だともいえる。そこまでストレートにいわなくても、3月15日の「日経」(夕刊)記事にも、福島第一原発の下請け作業員のこんなコメントが載っていた。「『圧力容器内の水位が下がった時点で、容器の下部から水が漏れていたことは明白』。すぐに容器内の圧力を抜き、廃炉覚悟でホウ酸水を入れていれば深刻な被害は避けられたと断言する。『11日の午後5時ぐらいまでは天災だったが、後は人災。もう、どうしようもない』」。東電はあくまで商売で原発をやっている。だから、人の命が一番ではない。できれば廃炉にしたくないのが本音。当然、それだけ対応は後手後手に回る。国はその東電を後押しし、大手マスコミは巨額の広告の恩恵などもあり、これまで「原発は安全」と一緒にPRして来た。だから、国も東電も大手マスコミのいうことを鵜呑みにはできない。そこで、本紙としては国側とも、また東電の息もかかっていない、独立した民間の第3者専門家組織である「原子力資料情報室」のデータ(←ココをクリックのこと)を見られることをお勧めする。それから、それに目を通される前に、そもそも「原発」とは何か、資料は古いが、その本質を突いている平井憲夫氏の文章を転載しておく(←ココをクリックのこと)。平井氏は原発現場で働いていた1級プラント配管技能士。しかし、肺ガンのため97年1月に死去している。福島原発のいい加減さについても当時から鋭く指摘していた。
 2011年3月16日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ


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2011.03.07

横浜地裁が認定ーー「建物全体に渡る欠陥は、神奈川県住宅供給公社の工事監理に起因」

 自宅購入は、人生における最大の買い物ともいわれる。それだけに、信頼のおける建設会社を選ぶ傾向が強い。O氏の場合、その点、監理する「神奈川県住宅供給公社」(横浜市中区。山本博志理事長。東証1部「日本橋梁」元副社長)の信用で選んだ。同公社は神奈川県が50%、横浜市と川崎市が各25%を出資している特別法人だ。ここが工事が設計通り行われているかチェックし、お墨付きを与えているから、住宅金融公庫の融資対象にもなっているのだ。そんなわけで、O氏は同公社が分譲している(施行は別会社)、神奈川県厚木市内に建てられた木造セメント瓦葺2階建(敷地約67坪)を5560万円で購入した。1988年8月のことだった。それから時は流れ2004年2月、O氏は異変に気づく。家の瓦が次々と落下して来たのだ。調べてみると、瓦は当然ながら釘打ちされていなければならないのに、ただの1つも釘打ちされていないことが判明した。もしやと、他の箇所も調べてみると、壁の合板は9㎜(2×4工法)いるところ7・5㎜しかなく、しかもJAS規格のネームが入ってないものだった。おまけに、壁の釘数が不足、つまり釘を打つ間隔が基準を満たしていないことも判明した。一方、外壁や天井裏の断熱材も入っていないところがあった。さらに基礎の鉄筋かぶりの厚さも不足していた。少しでも監理すればわかるような、しかも地震が来たら倒壊しかねない、基本的な安全性を損なう(建築基準法違反)、「建築の常識では考えられない」欠陥が見つかった。そのため、以降、公社などと話し合いをもったが、誠実な対応がまったく見られない(例えば、そもそもうちが監理したかどうか資料が無く不知と主張した)ため07年10月に欠陥工事の補修代金の一部約1430万円を求めて提訴(横浜地裁小田原支部)。その一審判決が今年1月21日に下りた。判決は、その欠陥に気づいてから提訴まで3年以上経っているため消滅時効(3年)が完成したとして支払いは認めなかった。だが、施行業者と共に、公社の責任も認めたのだった。
 2011年3月7日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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2010.07.11

東京都江東区の建築紛争ーー連載(1)「推進派区議会議員は建築現場の生コン納入業者」

 東京都江東区東砂4丁目ーーこの一画に昨年末から今年初めにかけて分譲された24棟の3階建て戸建て住宅がある。この一画、そもそもは後に民事再生法を申請するに至った、元東証1部の不動産関連会社「ゼファー」(東京都中央区)がマンション建設を目指していた。だが、土壌汚染の問題などが浮上、周辺住民とトラブルになり、建築途中で工事はストップ。本来、途中まで建設された建物解体時に基礎杭や地下構造物も撤去されなければならないが、未処理のまま残土を搬入し埋め戻された。そして長年放置され、ゼファーが民再申請する半年程前の08年2月、その足元を見てかなりの安値で「ハウセット」(東京都墨田区)が購入、建築して今回の分譲となった。こうした経緯から、ハウセットは土壌汚染、また、建築基準法違反(施行令第38条2項。未処理のマンション用と、戸建て用の異なる構造方法による基礎を併用してはならない)による不同沈下(地盤沈下し建物が傾く)を招かない対策をしなければならない。だが、利益を上げるためにハウセットは、このどちらの対策もしなかった可能性が高いと、ゼファーのマンション建設時から反対運動を展開している司茂政勝氏は語る。詳細は追って報告して行くが、第1回目は、司茂氏らの江東区への陳情におけるエピソードを紹介する。昨年12月3日に開催された江東区の環境委員会で、司茂氏らが陳情したこの地の土壌汚染の問題が取り上げられた。その際、同委員会委員の某区議会議員は結果的にしろハウセットに有利な発言をしているのだが、実はこの議員、生コン業者でもあり、その前日、ハウセットのまさにこの現場に生コンを納入していたのだ。
2010年7月11日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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2008.07.08

<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(161)回転寿司大手の耐震偽装疑惑

「カッパ・クリエイト」といえば、全皿100円回転寿司「かっぱ寿司」を経営し、関東・中部が地盤。業界首位級で、業績は悪くない。東証1部に上場している。ところが、そのかっぱ寿司店舗に耐震偽装疑惑が出ている。以前、埼玉県東松山店に関してその疑惑が持ち上がったことがあるが、今回は同社の店舗30数店舗の建設に関わった者が名前、顔も出して告発(そのDVDが出ている)、それによれば、地震が来たら天井が落ちて来る恐れのある店舗は現在も約10店舗あるという。
2008年7月8日掲載。この記事を見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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2008.02.24

問われなかった政府の責任ーー妹歯被告には偽証罪を併合し懲役5年の重刑

 例の耐震偽装問題の“主役”に祭り上げられた元一級建築士・姉歯秀次被告(50)の上告が棄却され、懲役5年、罰金180万円の判決が確定したのは大手マスコミ既報の通り。もちろん、姉歯被告もとんでもない。だが、この耐震偽装事件が起きた背景には、旧建設省の天下り団体「日本建築センター」の存在があり、本紙は早くからそのことを指摘した。ところが、そこは現国土交通省の有力天下り先であり、また、大手マスコミはそれを知りながら責任が政府にまで波及することに遠慮し、最後まで、まったくというほど追及しなった。代わりに姉歯被告に一般国民の不満を向けさせ、その結果が懲役5年の重刑となったと思わないわけにはいかない。
2008年2月23日掲載。この記事を見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ


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