2017.01.20

「話し合うだけで罪になる」共謀罪が4度目の国会上程

 本日1月20日、第193通常国会が召集された。焦点のひとつが「テロ等準備罪」を新設する、組織犯罪処罰法の改正案だ。名前は違うが、2005年以後、自民党、民主党政権の下、3回上程されたが廃案となった「共謀罪」と全く同じものだ。
 「実際に犯罪を犯していなくても、2人以上が共謀(話し合い)した段階で逮捕できる」という、日本の刑法体系を根底からくつがえす法律であり、思想の自由への影響は計り知れない。だからこそ3回も廃案になってきた。本紙もジャーナリスト仲間とともに、共謀罪にはこれまで一貫して反対してきた。
 議員会館前の歩道には、朝から反対派の市民が結集。「秘密保護法を廃止へ!実行委員会」など数団体が主催した。小雪のちらつく昼休みには600人以上(主催者発表)が“共謀罪NO!”の横断幕を掲げ、国会に向けてシュプレヒコールを繰り返した。日本弁護士連合会の海渡雄一弁護士などが改正案の問題点を指摘、同日午後2時から開かれる「国会提出を許さない院内集会」への参加を訴えた。
 今回、安倍政権は「東京五輪に向けたテロ対策のために必要」としているが、とってつけたような理由でしかない。昨年あれほどテロの可能性が叫ばれた伊勢志摩サミットでも何も起こらなかった。「一般の方が対象になることはない」(菅官房長官)というが、一方で「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」(石破茂・衆院議員)との発言に見られるように、成立すれば将来、政府にとって都合の悪い行為一般が適用対象に含まれる可能性がある。実際、改正案では処罰の対象は曖昧であり、対象となる犯罪も300前後と非常に幅が広い。
 しかし、野党も強く反対した特定秘密保護法や安保法制を、与党議員の圧倒的な数の力で強行成立させたのが安倍政権だ。共謀罪の危険性が広く知られ、反対世論が盛り上がるかどうかが、分かれ道となる。
 なお、直前のお知らせ(1月21日)となるが、下記の通り都内で学習会が行なわれる。詳細は主催団体のホームページをご覧ください。
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2016.11.18

松井JGTO副会長が出版社などを提訴

 本紙では今年9月14日、男子プロゴルファーのツアートーナメントを統括する「日本ゴルフツアー機構」(JGTO。青木功会長)につき、今年5月ごろから関係先に松井功副会長らを糾弾する多数の怪文書がバラ撒かれ、9月には雑誌で糾弾する特集が組まれた事実などを報じているが、これに対し、松井副会長個人が、特集した『ZAITEN』(10月号。9月1日発売)記事につき、まったくの事実無根の内容で名誉毀損に当たるとしてすでに東京地裁に提訴していることがわかった。
 被告は発行元の「財界展望新社」(東京都千代田区)、それに同特集記事において署名原稿を寄稿していたゴルフジャーナリスト。
 虚偽の記事で社会的評価を低下させられたとして、この被告2人に連帯して2200万円の損害賠償を求めると共に、名誉回復のために全国紙5紙への謝罪広告掲載を求める内容。
 これと並行して、松井氏は警視庁に名誉毀損罪(刑法230条)で財界展望新社の発行人、編集人、それに前出ゴルフジャーナリストの3人を被告訴人に告訴もしている(ただし、まだ受理にはなっていない)。
 これだけ見れば、松井氏の怒りは相当のもので、しかも刑事告訴までするとは、内容に絶対の自信を持っていると思ってしまうかも知れないが、今回の告訴、不可解な点もないわけではない。
 本紙は、前回記事で触れたように、JGTOの内紛の一番の核心部分は海老沢勝二前会長のNHK時代の後輩記者のキックバック疑惑だと思っている。
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2016.11.01

朝日新聞OBと詐欺師(?)が原発、都庁利権などで暗躍との「怪文書」が登場

『週刊現代』が「スクープレポートメディア 最大のタブー 東電マネーと朝日新聞」とのタイトル記事を出したのは、福島第一原発事故から約5カ月後、11年8月22日号においてだった。
 そのなかで朝日新聞OBの井田敏夫氏(69)の会社「井田企画」(東京都港区)が、長年に渡り実質、東電のPR誌といっていい『SOLA』(季刊)と題する情報誌を一括して買い上げてもらっておりその年間取引額は最大1億4000万円。その狙いは、有力OBを通じても朝日新聞を抱き込みたかったのではないかという内容だった。
 もっとも、さすがに事故の年の夏号から、巨額の事故補償などからそれどころでなくなりお蔵入りになったようだが。
 ところが、それに代わってということなのか、前出・井田企画が大株主で、同じく井田氏が代表を務める「朝日クリエイティブ」(井田企画と同居)が福島復興事業、さらにはいま話題の豊洲新市場や築地市場の土壌汚染処理、跡地利用などの同じく利権絡みで口利き、なかにか金銭トラブルになっているケースもあるとする「怪文書」が登場している。
 念のために断っておくが、本紙は正体不明の「怪文書」を無責任に取り上げているわけではない。その「怪文書」の作成者を特定し、複数の者から話をすでに聞いており、決して根も葉もない話ではないと判断した上で報じている。
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2016.10.05

「電通」でもーー対「博報堂」広告出稿巡る問題はやはり氷山の一角か

 9月23日、国内シェア2割強で圧倒的首位の広告代理店「電通」(4324。東証1部。東京都港区)は東京証券取引所で記者会見を開き、デジタル広告で不適切な取引があったとして陳謝したのは大手マスコミ既報の通り。
 今年7月、取引先である「トヨタ自動車」から広告の効果が見られない旨の指摘を受け発覚。調べてみると、広告を出していないのにカネだけ請求したり、注文とは違った時期に掲載したりなど、不適切な取引が633件(111社)、総額2億3000万円分見つかったという。
 もっとも、カネだけ請求した分は320万円だけで、ほとんどはミスによるものだったと釈明したが、これは氷山の一角で、水面下では故意の分もかなりあるとの見方もある。
 圧倒的業界1位の電通にしてこの有様なのだから、右に倣えで、本紙では今年に入り、健康食品販売会社「アスカコーポレーション」(福岡市)が広告費の水増し請求で約16億円、視聴率偽装などで計約48億円と2件の損害賠償請求訴訟を業界2位「博報堂」(親会社のホールドカンパニー「博報堂DYホールディングス」は東証1部上場。2433。東京都港区)相手に起こしたことを2度に渡り報じているが、やはり電通でもあったかと思った読者は多いのではないだろうか。
 これを機会に、以下、この博報堂VSアスカ社の一連訴訟の進行具合を報告しておく。
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2016.10.02

<主張>「大口病院」侵入容疑ーーなぜ週刊誌記者の逮捕なのか?

 9月30日、「大口病院」に侵入したとして、神奈川県警神奈川署が『週刊SPA!』の記者など2名を逮捕したのは大手マスコミ既報の通り。
 確かに、この2人自身も容疑を認めているように、不法侵入といわれればその通りだろう。
 だが、本紙が疑問に思うのは、なぜ週刊誌記者を逮捕したのかということ。取材としてなされた行為であり、また、病院という場所は不特定多数の者が出入りするいわば公共の場。形式犯ともいえ、口頭注意でもいいのでは。何しろ、同じことを全国紙などの記者クラブ所属記者がやっても逮捕はなかったと思われるからだ。
 05年5月、『フラッシュ』記者2名が死体遺棄現場への住居侵入容疑で逮捕された際にも述べたが、警察(背後には国。自治体警察は建前)は基本的に、記者クラブ制度を通じてコントロールできる大手と違い、時に国側にとって不都合なことでもゲリラ的に報じ得る(いまでは、ますます皆無に近くなっているが)週刊誌、フリー記者など、記者クラブ外のメディアに対しては、大義名分が立つと見た時にはこうした“見せしめ逮捕”をして圧力をかける。これが、今回事件の本質だろう。
 本当に報道の在り方を考えれば、今回の件、警察情報をただ報じるのではなく、こうした批判もあってしかるべきと思う。いずれ、自分たちにも降りかかることで、単なる警察の情報タレ流しは自殺行為ともいえるのだから。だが、そんな報道は皆無。記者クラブ所属マスコミは自分たちの逮捕はあり得ず他人事と思っているのであれば、こんなおめでたい話はない。
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2016.09.16

海老沢前会長派のキックバック疑惑ーーJGTOがコンピュータシステム変更を中止した理由

 男子プロゴルファーのツアートーナメントを統括する「日本ゴルフツアー機構」(JGTO。青木功会長)につき、今年5月ごろから関係先に多数の怪文書がバラ撒かれ、そしてこの9月には雑誌で糾弾する特集が組まれ(『ZAITEN』10月号)、関係者の間で注目を集めているのをご存知だろうか。
 その主な内容は、JGTOは公式サイトを含む組織の基幹コンピュータシステムの運用・保守を、長年、I社にやってもらっていたが、もっと安くできるということでA社に変更すべく、A社に新システムづくりを依頼していたが作業途中でJGTOは作業を中止に。その背景には、コンピュータシステム担当のM部長とI社の癒着があり、それを見過ごすJGTOの松井功副会長、青木会長の責任も大きいというもの。
 松井氏といえば、日本プロゴルフ協会(PGA)会長時代、本紙ではやはりその管理責任を追及したことがある。しかしながら、事、今回のコンピュータシステム変更中止に関しては、最初に結論をいえば、問題があるのは指摘されるM部長ではなく、今年3月、任期満了に伴い青木新体制が発足するまで、元NHK会長の海老沢勝二会長の下で理事兼事務局長の職にあったA氏が、A社の前にダミー会社を噛ませてキックバックを得ようとした疑惑が発覚した上、コスト的にも安くならないことが判明した結果に過ぎないようだ。
 しかもこのA氏、元NHK政治部記者で、海老沢前会長の政治部記者時代の後輩と来ている。このキックバック疑惑通りなら、本来、そのA氏の責任、そして海老沢前会長の管理責任こそが追及されてしかるべきではないのか。それがなぜ、M氏なのか? 
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2016.08.19

約16億円水増しに加え、視聴率偽装で約48億円返還訴訟も起こされた「博報堂」

 本紙では今年5月28日、国内第2位の広告会社「博報堂」(親会社はホールドカンパニー「博報堂DYホールディングス」。2433。東証1部。東京都港区)が水増し請求で約16億円の返還訴訟を起こされたことを報じているが、8月16日、新たに今度は視聴率偽装などで約48億円の返還訴訟を起こされた。
 原告は共に化粧品、健康食品の通信販売会社「アスカコーポレーション」(福岡市博多区。南部昭行社長)。
 それにしても、1社で計60億円以上とは。訴訟提起の印紙代だけでも計約1500万円かかる。提訴先は共に福岡地裁。
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2016.05.28

15億円以上の水増し請求ーー提訴された「博報堂」。トンデモ体質にメスが入るか

 03年、大広、読売広告社と経営統合し、売上が1兆円を超え、業界1位の「電通」と対峙している「博報堂DYホールディングス」(2433。東証1部。東京都港区)ーーその傘下中核企業が「博報堂」だ。
 博報堂が水増し請求するなどして約15億3000万円を不当に得たとして、その返還請求訴訟を福岡地裁に起こされたのは5月20日のこと。
 しかし、博報堂のHPを見てもその事実は載っていない。それは大手マスコミのニュースも同じ。
 事件化でもしない以上、まず報道されないのは、博報堂も電通同様。広告掲載の代行を依存しているため、マスコミ各社にとって博報堂も極力、マイナスのことは触れられないタブー的存在なのだ。
 提訴したのは、化粧品、健康食品の通信販売会社「アスカコーポレーション」(福岡市博多区)。
 南部昭行社長が“無添加”を売りに、わずか10数年で100億円企業に育て上げた。
 その躍進の上で大きな役目を果たしたのが広告。TV、ラジオ、新聞、雑誌への掲載はもちろん、自社の顧客向け情報誌、街頭イベント、アフィリエイト、自社HP、深夜の通信販売番組放送に伴うコールセンター業務――当初はこれらの掲載、実施、製作代行、委託を複数のところに頼んでいたが、11年からは博報堂に一元化。そして約9年間で、博報堂と実に総額約120億円の取引があった。ところが、そのうちの少なくとも約15億3000万円が不当なものだったというのだ。
 それにしても、いまごろアスカ社はなぜ気づいたのか。別の言い方をすれば、これまで気づかなかったのか。
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2016.01.25

<記事紹介>「握り潰された読売スクープーー怪文書を流したのは誰だ!」(『週刊ポスト』2月5日号)

 本紙が1月7日、「官邸が特定秘密違反第1号と圧力かーー消えた『読売』元旦スクープ記事」とのタイトル記事を報じたところ、読売新聞グループ本社の広報部長名で、「抗議書」が配達証明付で届いたことは本紙既報の通り。
 これに対し、本紙は「怪文書」が流れた事実とそれに関する評論のコメントを紹介しているだけで、記事削除する理由がなく応じられない(謝罪文を出すつもりもない)として、いまもまだ広報部長との間で内容証明郵便のやり取りを続けているのだが、こうしたなか、本紙に続き、『週刊ポスト』が本日発売号でこの件を取り上げた。
 この『週刊ポスト』記事でもっとも興味深いのは、以下のような大手紙社会部記者のコメント。
「昨年秋に中国で日本人4人がスパイ活動容疑で逮捕された。その事件にからんで、読売が『日本の公安調査庁協力者リストが中国側に漏洩し、それが拘束事件の原因になったのではないか』という視点のスクープ記事を元旦号の紙面のでトップで報じるために取材しているという情報が入って来た(以下、略)」
 万一、これが事実なら、特定秘密保護法に抵触するとしても記事にして当然。否、記事にすべき内容だろう。
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2016.01.12

「読売」が記事削除、謝罪要求ーー本紙の「消えた『読売』元旦スクープ記事」記事に対し

 本紙は1月7日、「官邸が特定秘密違反第1号と圧力かーー消えた『読売』元旦スクープ記事」とのタイトルで記事を報じたが、それに対し、翌8日付で、読売新聞グループ本社の広報部長名で、「抗議書」が配達証明付で届いた(以下に、その「抗議書」を転載)。
 取り上げた怪文書も、本記事記述内容も一片の事実すらなく、すべて虚偽もしくは捏造で、断じて看過できないとして、本記事を24時間以内に削除、そして5日以内に書面で謝罪文を出すように要求して来た。
 しかしながら、少なくとも「読売」元旦号に件の元旦記事が出るかどうかということで、一部政府機関やマスコミが注目していたこと、また永田町界隈で「怪文書」が流れたことは紛れもない事実であり、一片の事実すらないとして、一方的に「抗議書」を送り付け、提訴を臭わせ、記事削除、謝罪を要求するなど、到底受け入れられるものでもありません。
 本紙では、この記事掲載と並行し、逆に広報部長宛に「質問状」を送付したことをお伝えしておきます。
 また、この際、本紙としては、この件に関する情報提供を広く求めます。些細なことでも結構です。このアドレス(info@accessjournal.jp。FAXの場合は03-3203-3018)に是非、ご連絡下さい。
 件の内部資料を送られたとされる方からの連絡もお待ちしています。本紙が入手すれば、例え秘密保護法に抵触し得る可能性があっても、報じるべき価値があると判断すれば必ず報じます。
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