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2009.10.13

<心声天語>(154)追い出し屋

 最近、「追い出し屋」なる言葉をよく耳にする。追い出し屋とは、家主側(或いは家賃保証会社)が家賃滞納の住人を強制的に追い出そうとする行為だ。ところが、強制的に追い出すのは違法である。また、鍵を変えたり、脅迫めいた催促も、違法だ◆古いアパートの家賃収入(4室)で暮らすある老女は、『二室が三カ月も家賃を滞納し、困っています』と言った。家賃は一室月3万円だという。家賃を払わずに住むのは「無銭飲食」と同じだ。ところが、家賃を滞納しても「権利」は主張できる。先日は、「追い出し反対」のデモまで行われた◆家賃を払えない事情もあろう。また、中には暴力まがいの追い出し行為も、あろう。しかし、家主側だけが「悪徳」となっていく風潮は、どうかと思える。「夜逃げ」という言葉があるが、“夜中”に逃げ出すのは家賃を払っていない“後ろめたさ”からである◆「自転車泥棒」という映画があった。2年間職に就けなかった主人公のアントニオは、職業安定所でポスター貼りの仕事を得る。仕事には自転車が必要だ。妻がシーツを質に入れ自転車を確保する。しかし仕事の初日、自転車が盗まれる。自転車がないと職を失う。アントニオは自力で自転車を探し始める。“なんとかしなければ”と必死で努力するアントニオの姿が、観客の涙を誘う◆「落語」に出てくる長屋。家主は家賃を払わない住人に『こまったものだ…』とボヤキつつ、『おい熊!納屋を片づけるから手伝え』と言う。すると熊さんも、「へえ旦那!何でも言いつけてください」と応える。もしも熊さんが、“住人の権利”を主張したら落語にならない。でも大丈夫。長屋の熊さんは、「義務」を果していない自分の立場をちゃんと、わきまえているのである。(和光)
 2009年10月13日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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