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2009.10.26

<心声天語>(157)汝の敵を愛せよ

 27年前に娘を殺された実父が、男を使ってドイツ人容疑者をドイツからフランスへ誘拐させ、ロープで縛った状態で放置する事件が発生、仏の警察は、裁判所前で同容疑者の身元を確認し、逮捕した。最愛の娘を殺された父親の、敵討である◆古今東西、敵討ちは世界中で行われてきた。日本では「忠臣蔵」が有名だ。元禄14年、江戸城で赤穂藩藩主・浅野長矩が吉良義央に切りつけた。浅野は切腹、吉良はおとがめなしとなった。この結果を不満とする赤穂藩浪士47人が吉良邸へ討ち入り。その後赤穂浪士たちは切腹となった。命をかけて藩主の敵を討った赤穂浪士たちの“義”は、美談として語り継がれてきた◆日本には「江戸の敵は長崎で」という言葉がある。また、肉親の敵討ちは称賛され、罪に問われなかった。そればかりか、親の敵討ちができない後継ぎは「お家断絶」であった。「仇討ち禁止令」が発令されたのは明治になってからだ◆「目には目を」という言葉がある。これは、「やられたら、それ以上にやり返せ」という意味ではなく、目をやられたのに命までとるのは“やりすぎ”という意味で「目には目を」である。人間の感情の中で最も“激情的”な感情は、「嫉妬心」と「復讐心」だ。とくに復讐心は、復讐する相手以上の罪を自分が犯すことになる◆カトリック文化圏の欧米社会では、「罪を赦し」「汝の敵を愛せよ」となっており、敵討ちは否定的だ。戦後、連合国総司令部は復讐運動の高まりを恐れ、「忠臣蔵」の道徳観は民主化の妨げになるとして(復讐の物語のため)それを題材にした作品の公演、出版等は禁止されたぐらいだ◆日本は米国を“敵”として戦った。しかし、その敵を今では愛しすぎるほど愛している。まさに、「汝の敵を愛せよ」である。(和光)
 2009年10月26日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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