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2009.04.06

<心声天語>(106)無機質な人間

数年前、チェスの世界チャンピオンである「カスパロフ氏」とIBMのコンピューター「ディープブルー」の六連戦がニューヨークで行われた。結果は、カスパロフ氏が「一勝二負三引分け」で敗れた。記者会見でカスパロフ氏は、「プレッシャーに負けた」と悔しさをあらわにした◆人間と対戦した相手は感情のないコンピューター、プログラム通りに動くだけの“機械”だが、その機械をつくったのは、人間なのである。人間がコンピューターに劣ることはない。人間がコンピューターより劣っているなら六戦全部負けたはず。カスパロフ氏は「一勝三引分け」と健闘した◆世界チャンピオンとて、人間が機械で負けては恥だという「プレッシャー」には、勝てなかった。感情の動物である人間は、時に、頭脳より気持の方が先走ってしまう。事実、脳の思考能力は感情に影響されると下がるそうだ。コンピューターも電圧が安定しないと正常に作動しない◆佐々木小次郎は「巌流島の決闘」で宮本武蔵に敗れた。これは、宮本武蔵が遅れてきたことに苛立ったあまり、敗れたのである。勝負に勝つためには、感情を介入させない冷静さと、喜怒哀楽を排除した無機質な人間に徹しなければならないようだ。しかし、いくら勝つためとはいえ、喜怒哀楽のない味気ない人間には、なりたくない◆日本の子どもたちは、幼いときから「人に勝つため」「人生に勝つため」の訓練を強いられている。そして、偏差値だの塾だのと騒いでは、感情のない無機質な人間になっていく。可哀想な子どもたちだ。人生は勝ち負けではなく、人間の喜怒哀楽が織り成すドラマで成り立っているのである。(和光)
2009年4月6日掲載。この記事の続きを見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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コメント

そうですよね1勝したのだから、健闘したんですね。 

投稿: hanabin | 2009.04.06 17:27

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