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2008.08.21

<心声天語>(44)ある殺人事件

数年前の出来事だ。新聞の社会面に「認知症の妻を殺害」との見出しが載っていた。記事を読んでみると、アルツハイマー病を発症した妻の介護を一人で続けてきた男(64歳)が夜中に苦しむ妻(74)を見て不憫(ふびん)に思い、ネクタイで首を絞め殺害した後、警察に自首した◆男は、殺人罪で起訴された。近所に住む住民たちは、働き者で妻思いの男に同情、情状酌量を求める嘆願書を裁判所に提出した。判決の日、裁判官は「被告人の心情には酌むべきものがある」として、懲役3年執行猶予5年の判決を言い渡した◆殺人罪で執行猶予付きの判決は、寛大である。いかなる罪も、法の尺度でしか裁こうとしない裁判官も、認知症の妻を絞殺しなければならなかった男の、身を切られる心情を“人間的”な見地で受け止めたのだろう◆判決から四日後、名古屋の市営住宅の駐車場に、一人の男が倒れていた。警察が身元を調べたところ、妻を殺害して執行猶予の判決を受けた男とわかった。男は、自分が住んでいた市営住宅の5階から身を投げた。自宅には、親族に宛てたメモがあり、そこには「ごめんなさい」と書かれてあった◆記事を読み終え、男が身を投げた心情、自殺した動機を思い巡らした。自分の犯した罪は情状酌量にて裁かれたとて、最愛の妻を自らの手で殺めてしまった心の呵責には、堪えられなかったのかもしれない…いや、男は、45年の年月を歩んできた夫婦としての絆を、自ら証し、自ら刻むために妻の後を追った、のではないだろうか。そんな気がしてならない。(和光)
 2008年8月21日掲載。この記事を見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

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