« 「タワー投資顧問」への“出資先担当者リスト”出回る | トップページ | 「千年の杜」、怪文書が指摘する重大疑惑 »

2008.07.03

<心声天語>(30)「月の砂漠」  

「♪夕焼け 小焼けの 赤とんぼ~」「♪カラス~なぜ鳴くの カラスは山に~」、大人になった今でも、子どものときに謡った童謡を無意識のうちに口ずさんでしまう。童謡の、あの心安らぐようなメロディーには、情感を振るわせてやまない情緒がいっぱい詰まっている◆私の好きな童謡は、「月の砂漠」だ。「♪月の砂漠を~はる~ばると~」、ラクダに乗った王子さまとお姫さまが、月明かりに照らされた砂漠を旅する…ほとんどの童謡が日本的情緒を映し出しているのに、「月の砂漠」は幻想的な異国情緒でオブラートされている◆砂漠といえば真っ先に思い浮かぶのが、サウジアラビアなどの中東地域だ。そして中東といえば、アラビアンナイトに出てくるアラブの行商人たちである。しかし、今の中東地域は、世界の紛争地域と化し、「月の砂漠」のイメージとはあまりにも隔たりがある◆石油価格が1バーレル140ドル台に突入、世界中が悲鳴を上げている。十八世紀、中東の地から「石油」が発見され、アラブの産油国は、国際社会に大きな影響力をもつに至っている。石油に群がる資本主義の打算と欲望、オイルマネーで贅沢三昧の生活をおくるアラブの王家たち。アラブの世界は、不毛の地から湧き出た“黄金”で一変してしまった◆「月の砂漠」の二番の歌詞は、《♪金のくらには 銀のかめ 銀のくらには 金のかめ 二つのかめは それぞれに ひもで結んで ありました》となっている。この「金や銀のかめ」の部分が「石油の入った“樽”」に聴こえてくる。今日のアラブの世界からは、王子さまとお姫さまが旅をする情景は、浮かんでこない。
2008年7月3日掲載。この記事を見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

|

« 「タワー投資顧問」への“出資先担当者リスト”出回る | トップページ | 「千年の杜」、怪文書が指摘する重大疑惑 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/57690/41724167

この記事へのトラックバック一覧です: <心声天語>(30)「月の砂漠」  :

« 「タワー投資顧問」への“出資先担当者リスト”出回る | トップページ | 「千年の杜」、怪文書が指摘する重大疑惑 »