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2005.08.20

「NYから眺めたフジヤマ」byマイク・アキオステリス(日本通米国ジャーナリスト)(34) 「8月15日」と小泉研究 

8月15日、九段の靖国神社には炎天下の中、若者から遺族、戦友まで幅広い世代が訪れ、参拝者は過去最高の20万5千人(神社調べ)に達したという。ここ数年で最も多かったのは小泉首相が8月13日に参拝した平成1243年の12万5千人。郵政解散の中、靖国神社への関心が高いことをうかがわせた。閣僚では尾辻秀久厚生労働相と小池百合子環境相が参拝。超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の前衆院議員23人と参院議員24人(ほかに代理が衆参両院合わせ83人)のほか、石原東京都知事、安倍晋三幹事長代理らも個別に参拝した。ところが靖国神社に最も想いを馳せている小泉首相の姿はなかった。小泉首相の“頑固さ”を信じていた国民の多くがある種の、失望感を抱いたに違いない。小泉首相の靖国参拝に関しては中国や韓国など、アジアから猛烈な批判があがっている一方、国内でも賛否両論の声が渦巻いている。それだけに、日本の首相が「8月15日」に参拝することで生じる問題はアジアとの関係だけでなく、日本の印象、日本の器量が問われる踏み絵ともなる。さらに、衆議院選挙を前に靖国参拝が「凶」と出る可能性もなくはない…、小泉首相もさすがに、8月15日は避けなければならなかったようだ。小泉首相はこれまで、「日本の平和と繁栄は戦争の時代に生きて、心ならずも命を落とさなければならなかった方々の尊い犠牲の上に成り立っている」と述べ、靖国参拝を頑なに貫いてきた。さらに、今年は終戦60周年を迎える年、8月15日に参拝しなければそれこそ、「知念」で涙ながらに誓った特攻隊員との約束が反故になる。これでは小泉純一郎という政治家の印象が色褪せ、「一度言ったことは絶対に実行する」との、変人首相のイメージさえも崩れかねない。彼が首相に就任した時、“力強い言葉”で「8月15日には絶対に参拝する!」と言い切っている。小泉首相の靖国観は一貫して、「人間としての信念」「国民としての道義」「日本国首相としての義務」との信念を掲げてきたはず…、ならば今までの言葉はなんだったのだろうか。断っておくがなにも小泉首相が靖国神社に参拝する、しないという問題を論じようとしているのではない。ただ、「口にしたことは絶対に守る」、との看板を掲げてきた小泉首相の言動はその実、政治的演出でしかなかったような気がしてならないのである。もしや、国民たちは小泉首相に錯覚しているのではないだろうか。短いフレーズで語る無駄のない言葉、的確な表現力、コピーのような名セリフは政治家の発言というより、観客を酔わせる役者のそれに似てなくもない。独裁者ヒトラーがそうであったように冷酷で我侭な主張は時に、「頑な信念」に映り、手段をも選ばない負けん気の強さは「頼もしき実行力」に感じられる場合がある。実際、今までの小泉首相の言動を振り返ってみると、当初は唸らされる政策や言葉も時が経つにつれ、「あの言葉は何だったのだろう?」と思えることがいっぱいある。もしや、これまでの日本の政治家があまりにもだらしなかったのでつい、小泉首相の変人的言動が「すごい」と思ってしまったのかもしれない。まあいい。本物と偽者の違いは必ずや、歴史が裁いてくれるはず…いや、その前にまず、国民たちが審判を下してくれるだろう。


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コメント

>本物と偽者の違いは必ずや、歴史が裁いてくれるはず…いや、その前にまず、国民たちが審判を下してくれるだろう

審判が下りましたなw
海外の保守派メディアや個人ブログも概ね好意的で、リベラルは沈黙。支那、朝鮮のメディアは身構えている、と大変分かりやすい。
あ、もちろんこのエントリも、ねw

投稿: Tammy | 2005.09.13 22:42

ほぼ毎日欠かさず拝見しております。
今回が初メールです。
拝読していてふと気がついたのですが、自民党の内外を問わず、小泉首相をヒトラーにたとえる話はよく聞かれますが、以下のリンクを見る限り、彼を支えている飯島秘書官の存在は、その意味でゲッべルス(時のナチスドイツ宣伝相)に相当する存在のように思えてならないのですが、いががでしょうか?

http://www.taka-watch.com/nikkei-main66.htm

投稿: tagaya | 2005.08.21 23:35

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