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2005.04.20

<新連載開始>「NYから眺めたフジヤマ」byマイク・アキオステリス(日本通米ジャーナリスト)⑫中国の反日デモと日本のメディア 

中国で起きた反日デモはこちら、米メディアも大きく取り上げている。米三大ネットワークは一部暴徒化した群衆が卵やトマトを日本領事館に投げつける画像を繰り返し流していた。とくに、投石を止めようともしない警備の警官をアップで映していたのが印象的であった。警官の表情から、「反日デモは容認せよ」との指示が出されていることが察しられた。つまり、反日デモを容認することで「中国の国民を刺激するとこうなりますよ」と、圧力をかけたのである。demo0416
この様子をニュースで観た日本人はこぞって、中国のパワー、中国の導火線に気付かされたことだろう。そして、小泉首相が靖国神社に参拝でもすれば今度は、これではすまされない、と身震いしたことだろう。今回の反日デモは中国の「外交カード」のなにものでもない。中国の強かさに比べると日本は、赤子のようなものだ。それにしても、デモの群衆が日本領事館に投げつけたのが卵やトマトというから笑わせるが、卵やトマトでは建物を壊すこともなく、人に怪我をさせることもない。ところが見た目には、無残な「画」となる。実際、警備の警官は大きめの石を投げようとする群衆には止めに入ったが卵やトマトとなると、フリーであった。日本総領事館が卵やトマトで無残な姿になっている「画」こそ、常任理事国入りを希望している日本への、メッセージなのである。卵やトマトは演出効果満点というわけだ。今回、中国の反日デモを報じた日本のメディアをみていると、冷静な分析はおろか、事実の裏にある日中間の現実、中国の強かさに鋭く切り込んだ報道は見当たらない。反日デモによる不買運動や日本経済への影響など、デモの余波については克明に報じるも、歴史問題が中国の政治カードに利用されている事実には、触れていない。いつも思うことだが、日本のメディアが「中国」を取り上げる場合、「右」「左」の論調に偏ってしまう。ジャーナリストとして向かうあう事実の前には、「右」や「左」はないのである。18日付の米ワシントン・ポスト紙は中国の反日デモに関連し、「歴史問題に正面から向き合おうとしていないのは中国」とし、「中国はアジアの指導権を握ろうとして日本を悪者に仕立てている」と、元東京特派員の署名評論を掲載した。同じ日の米ロサンゼルス・タイムズ紙も、「中国は東アジアでの支配力確立を目指し日本の地位低下を狙っており、日本はその政治ゲームの術中にはまっている」と論評している。19日のUSテュデイ紙も、「中国は日本の歴史問題を掲げる前にまず、毛沢東時代に無数の国民を餓死させ、(現在も)チベット占領を継続していることを省みなければならない」と、日本を非難する中国の矛盾を指摘している。また、米ネット・ニュース・サイトのワールド・ジャーナルは、「今回の反日デモは日本の戦争責任を政治カードとして利用する中国の強かさと、戦後から一貫して“謝罪を取り繕ってきた”日本の建前が生み出した騒動」と報じていた。「謝罪を建前で取り繕う…」とは、見事な視点である。米メディアは何も、日本がアメリカの同盟国だから中国を非難しているのではない。今回の反日デモに接したジャーナリストとしての視点をして、その背景に目を向けたのである。当事者である日本のメディアもそのへんのところをしっかりと、腰を据えて報じてもらいたいものだ。

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最近での中国反日デモに関して、元ニューヨークタイムス東京支局長ハワードフレンチ記者は、中国の教科書に [続きを読む]

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