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2005.04.16

<新連載開始>「NYから眺めたフジヤマ」byマイク・アキオステリス(日本通米ジャーナリスト)⑪日本を代表するジャーナリストについて

4月10日に放映された「サンデー・プロジェクト」のビデオを観た。当日のハイライトは、同番組の進行役を務める田原総一朗氏と米「Google」の創業者、サージ・ブリン氏の対談とあった。グーグル社といえば今や、世界で最も注目されている時価総額508億ドルのITベンチャー企業である。それだけに、田原氏がどのような変化球をもって若き経営者に迫るか、期待した。ところが、田原氏の質問ときたらまるで、学生放送部員のレベルであった。田原氏の質問を再現すると、『企業は誰のものだとお考えですか?』『Googleは企業買収にどう備えていますか』…、この質問に愕然とした。資本主義のメッカであるアメリカで「企業は誰のもの?」、との質問はない。少なくとも、経20011211済を少しでもかじっているジャーナリストなら、このような“レベル”の質問はしないはずだ。田原氏は多分、日本の「ライブドア騒動」に重ねて、米ベンチャー企業経営者の考えを照らしてみたかったのだろう。田原氏の質問にサージ・ブリン氏は、『企業は株主のものです』『わが社では企業買収の対策として…』と、当たり前すぎる「経営常識」を答えた。いわゆる「ライヤー・ビリティー(将来に起こりうるリスクに対して対応できうるあらゆる手段)」である。ところが田原氏は、サージ・ブリン氏の話に理解がついていけないような表情で聞いていた。通訳を介してのインタビューだから無理もないが、それを差し引いたとしても、名ジャーナリストの看板は到底、掲げられないレベル…、なにより、話ながら手を忙しく動かす「日本的動作」がなんともおかしかった。まるで、アメリカまで行って「朝まで生テレビ」の名調子を披露しているように感じられた。田原総一朗氏といえば日本を代表するジャーナリスト?にランクされているようだが、この程度のジャーナリストではとてもじゃないが、世界では通用しない。「朝まで生テレビ」を観て思うことは、この手の番組の司会進行役は、ゲストである論客の意見、考えを当日のテーマに沿って巧みに引き出しつつ、それをまとめ、核心に触れる流れに誘導しなければならない。ところが田原氏は、論客の見解や意見を自分の価値観や考えに照らして選別し、自分の軸に合わない意見は荒っぽく遮断したり、怒鳴ったり、攻撃したりと、派手に立ち回っている。いくら貴重な意見であろうとも、それが自分の不得意な分野の意見であった場合には、失礼極まりない進行にて「方向」を変えてしまうのである。そして、彼の得意分野ともいえる政界交友相関図にて入手した「情報」や「エピソード」を得意に語ってみせる。暇つぶしに観ている分にはいいのだが、テーマに関心を据えた場合、「渾然とした雑音」だけが頭の中をぐるぐる回ってしまうのである。同番組が長時間番組ゆえにあえて、「大晦日の市場」のような賑やかさをもって進行させているのかもしれないが、それでも、意見のキャッチボールが正常に行き交っているような印象だけは、与えてほしいものだ。誤解がないように言っておくが私は、田原総一朗氏の「人間性」には好意を感じている。先日お亡くなりになった奥さんの葬儀に政財界の重鎮を含め、約千人もの人が集まったのも、田原氏の人柄である。でも、人間性とジャーナリストの実力は、別なのである。

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