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2005.03.06

<新連載開始>「NYから眺めたフジヤマ」byマイク・アキオステリス(日本通米ジャーナリスト)③「カリスマ経営者」(堤義明)逮捕で思う日本のマスコミの「幼稚さ」

12_344「ひな祭り」の3月3日、コクド前会長・堤義明(70)が証券取引法違反容疑で逮捕された。堤義明はこの日を境に、“カリスマ経営者”が“カリスマ”でなくなってしまった、というわけだ。さっそく、日本のメディアは西武王国の斜陽を連日、垂れ流している。一時は世界一の富豪とも言われたワンマン経営者…、政財界・スポーツ界・芸能界にまで連なる華やかな人脈をして、マスコミは彼のことを、「カリスマ経営者」と呼んでいた。これまでの、「うやむや社会」の日本にあっては彼の逮捕は絶対、ありえないことであった。時代も変わったものだ。実は、彼が逮捕されたことにはそれほど、関心がない。悪いことをしでかした以上、逮捕は当然であるからだ。それよりも、彼のことを日本中のマスコミが“カリスマ経営者”と表していることに、幼稚さを感じる。欲ボケした二世経営者が「カリスマ」とは、笑わせるが、あの程度の経営者が「カリスマ」なら、本当のカリスマが出現した日には日本中が、腰を抜かさなければならないだろう。日本ではちょっとしたインパクト、存在感を放つ人物ならたちどころに、「カリスマ」「ドン」「軍団」などと、実態とかけ離れた称号が与えられる。その結果、リングの上で泣くしか能のない男が「涙のカリスマ」として、国会議員にもなれる。さらに、散髪屋のお兄ちゃんが「カリスマ美容師」と呼ばれることで、小学校高学年のアンケート調査で「将来なりたい職業」との質問に16%の児童が「美容師」と答える始末。「NHKのドン」や「自民党のドン」、「たけし軍団」や「石原軍団」…、「日光さる軍団」まである。これだけの“似非レッテル”が貼られる国は多分、世界で日本ぐらいだろう。もちろん、これらに深い意味はなく、メディア側が少しでも強い印象を与えようとする「マスコミ用レッテル」であることも知っている。だが、こうしたレッテルが「当たり前」のようになってしまうとやがては、何が本物で、何が偽物かの、境界すらわからなくなってしまう。そればかりか、その辺に転がっている小物たちに「○○のドン」「カリスマ○○」とのレッテルを貼って喜んでいること自体、浅く幼稚な視点なのである。マスコミはいつの時代にも、社会を健全な方向に誘導していかなければならない。それを…、実態とかけ離れたイメージ作りに手をかし、無責任なレッテルを貼り続けているといつまでたっても、「虚像社会」から抜け出せなくなる。欧米のメディアには「カリスマ」や「ドン」の言葉は見当たらない。欧米のマスコミは常に、社会の厳しき番人であろうとの努力を忘れずして、マスコミ・世論の健全な視点こそが、社会の良識、モラルをつくっていると自負している。マスコミの自尊心、マスコミの良識が社会を守る「ものさし」でなければならない。「カリスマ」や「ドン」なる言葉は、百獣の王である「ライオン」にこそ似合うのだが、それをネズミや狐たちに「カリスマ」とのレッテルを付けているようでは、日本のマスコミはいつまでたっても、世界から相手にされないだろう。そういえば、テレビで一言二言の意見を言えばこれまた、「○○界のご意見番」と呼ばれる。日本のマスコミは本当に、「やれやれ」の、疲れる国である。
(週1回を基本に、米国の日本通、ベテランのジャーナリストが、日本で話題になっていることを素材に、日本では当たり前、常識と思っていることが、実は世界的には例外、非常識であると解説するなど、日本の現状に鋭く切り込みます)。

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