シティーバンク系原油先物取引会社が、インドネシア原油の価格操作!?
●ヒブロなる会社
シンガポールに拠点を置く、「ヒブロ」(Phibro)なる企業がある。
シティーバンクの100%子会社だ。
そのヒブロがおかしな注文を出し続け、インドネシア原油の価格が高騰しているとの内部情報が寄せられた。
金持ち顧客から集めた資金を、シティーバンクはヒブロを使ってインドネシア原油市場に投資している。
インドネシアの原油生産量は世界の2%弱で、決して大きなものではない。
しかしながら、わが国とは密接な関係があり、それだけに、価格高騰は電力料金の値上げというかたちで跳ね返る可能性もあり、決して人ごとではない。
というのは、インドネシアの原油は中東産に比べ硫黄含有率は0・1%程度とひじょうに低い。高率だと大気汚染などの原因になるため脱硫黄装置が必要だが、ミナス原油ならそのまま燃料にできるというメリットから、わが国の電力会社は火力発電所の燃料として1970年代より積極的にミナス原油の輸入を始め、いまでも大のお得意様なのだ。
●価格操作の手口
本紙は、このミナス原油の取引をしているデータを入手している。
インドネシア原油の取引を行う先物取引マーケット(ミナス)のコンピュータ上の買い注文、売り注文の画面データーを印字したものである(04年10月時点のもの)。
画面は大きく左より3つ(売り注文、買い注文、売買成立結果)に分かれている。
これを見ると、売り注文をヒブロだけがやたら出していることがわかる。
しかも、原油先物取引においては、何日から何日と期間を設けて売買する(原油が日本に来るまでに価格変動するため、その為替差損のリスクヘッジのため)のが常識だが、これを見るとヒブロは、当日価格でも売り注文を出していることが伺える。
それに、そもそも、この種の取引は相対取引で、こうした「絶対値=固定」価格で注文を出すこと自体、特殊なのだ。
もっとも、株と同じで、たとえ売買が成立しなくても、ヒブロが高値で売り注文を出すと、市場価格はその影響を受けて上がる。そこで、画面中間に多く登場するトラフィグラ(Trafigura)といった同じく先物取引会社等(住友の名も)がたまに買ってやって、それ以上、高値にならないように調整しているというのだ。
それでも、ヒブロの出す「期間」と、トラフィグラの買いたい「期間」が合わず(なぜか、ヒブロが期間を合わせないという方が正確かも知れない)価格はジワジワ上がっている。
2005年1月11日掲載。この記事を見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ
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