<書評>『新型コロナウィルス・NEWSウォッチーーコロコロ日記』(ヒグマルコ著。リーダーズノート出版)
5月13日現在も、新型コロナウイルスのパンデミックが進行中である。世界の感染者は422万人、死者28万人にのぼっている(日本国内の感染者は1万6761人、死者は691人)。今後、感染の第2波も予想され、まったく予断を許さない。
本書には、今年1月9日「中国湖北省武漢市で原因不明の肺炎が発生」の中国・国営放送のニュースから、4月13日「緊急事態宣言は『遅すぎた』が8割」といった国内報道に至るまでの情報が、1日1ページずつ、イラスト入りでわかりやすく綴られている。
「トランプ大統領、アメリカではコントロールできていると発言」(2月26日)、「タイ国王が女性20人連れてドイツの超高級ホテルに逃亡」(3月29日)といった海外の動向から、「岩手の病院臨時職員がマスクを盗んで転売」(2月29日)、「京大・山中教授が『一日も早く手を打たないと大変なことになる』と強い危機感を表明」(4月2日)といった国内の動向について日を追う形で載せている。興味深いのは大手メディア報道だけでなく、デマやSNS情報も「歴史」の一コマとして触れていることだ。
生活激変の真っ最中だが、新型コロナ発生から現在に至るまで、いま落ち着いて振り返ってみよう。それはあふれかえる情報を整理し、私たちが置かれている現実を見直すために有意義なことだ。
著者は神奈川県横浜市出身の「巣ごもり」デザイナーで、40代女性。
(1000円+税)
最近のコメント