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2016年1月 8日 (金)

書評『図解 眠れなくなるほど面白い 科学の大理論』(大宮信光著。日本文芸社)

Img113 最近の科学の進歩は急速だ。日進月歩ならぬ「秒進日歩」とも言える速さであり、日本をはじめ世界中で科学者が発見を競っている。これを、ノーベル賞がやっとこさ後追いしているようにも見える。
 しかし、科学のシロウトには新たな発見が何を意味しているのかわかりづらい。大学で理系の勉強をしてきた人ならともかく、基礎的な物理法則すら忘れてしまった人にはなおさらだろう。
 そういう人向けに、図解を使ってわかりやすく科学の理論を教えてくれるのが本書だ。
 まず第1章で、「ips細胞」「ダークマター」「ヒッグス粒子」といった最新の科学理論が紹介される。これらの発見は、22世紀に向けて、実用化など新たな展開をもたらすだろう。
 第2章では、私たちの日常生活で見られる様々な現象を、物理の法則を使って平易に説明。“重い飛行機がなぜ宙に浮くのか”これは、「流れの中では、流れの速さが速いほど圧力は低く、遅いほど圧力は高い」というベルヌーイの定理で説明できる。仕事で欠かせないコピーも、根本の原理は静電気のおかげ。
 そして最終章では、「生命と宇宙の謎」に迫っていく。細胞とDNAの仕組み、ビッグバン理論、宇宙文明方程式といった壮大な科学理論が展開される。
 SF作家で科学ジャーナリストの著者が、難解な理論を屈託のない文体で説明しているのが楽しい。(本体680円)

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