書評『お金持ちになる男、貧乏で終わる男』(臼井由妃著。PHP文庫)
前掲『心が通じる ひと言添える作法』に続き、再び臼井由妃さんの本を紹介する。
臼井由妃氏はエッセイストで経営者でもあるが、20代は正社員になれず不安定な収入で生活していた。その後結婚し、専業主婦へ。それが一転、病身の夫の後を継ぎ、多額の負債を抱えていた会社を再建に乗り出し、いちやく優良企業へと導くという、異例の人生体験をしている。
その著者が、みずからの経験と、周囲の「お金持ち」がどう考え行動しているかを見てきたことをもとに、本書は書かれている。
著者によれば、どの職種あるいは業界の人でも、お金持ちになるためには、「お金持ちに相応しい考え方や行動、人付き合いや振る舞いなどを学び、それをあなたの習慣にすればいい」という。
提案は具体的だ。「自分の知識を最大限活かす方法を考える」(思考習慣)、「上位20%の人と付き合いなさい」(付き合い習慣)、「カードよりも現金で支払う」(金銭習慣)、「“即断即決"は、お金持ちの共通点」(時間習慣)、「目標とする成功者の熱烈なファンになる」(こだわり習慣)、「“年収の5%”程度を自己投資する」(勉強習慣)等々。
一読すると、常に自己成長し続ける“習慣”を身に着けることで、結果として自然にお金持ちにもなっていくことがわかる。その意味で本書は人生訓としても読むことができよう。
(本体600円。学研プラス『お金持ちになる男 なれない男の習慣』の再編集版)
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