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2013年10月 4日 (金)

書評『ウイルスと感染のしくみ』(生田哲著。サイエンス・アイ新書)

Img020 医療・科学の進歩により、多くの病原体の抑制には成功してきたが、<人類とウイルスとの戦い>は現在進行形だ。
 2002年、中国広東省で突如発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)。感染すると高熱と呼吸困難に襲われる。わずか5ヶ月で世界中に拡大し、感染者の1割に当たる774人が命を落とした。2011年に発生したノロウイルスは記憶に新しい。感染すると腹痛、下痢など急性胃腸炎を発症する。およそ3日間で回復するが、高齢の感染者では死者も出た。そして免疫系を破壊するHIV(エイズ)は2011年末段階で、世界で3400万人が感染しており、治療薬は開発されたものの完治するには至っていない。
 このウイルスの脅威に、人類はどう対抗してきたか。本書はまず「ウイルスとはなにか?」から筆を起こし、ウイルス発見までの道のり、人類を襲ってきた様々なウイルスをとりあげ、「ウイルスとヒトとの戦い」で人体の働きと、感染症を防ぐワクチンの発見を解説している。
 興味深いのはインフルエンザである。これまで3回もパンデミック(世界的大流行)を引き起こしたが、それでも予防できないのは変異を繰り返すため。著者はインフルエンザに有効なワクチンをつくるのは「原理的にムリ」「ムダであるばかりか、お金もかかり、副作用の危険すらある」と言明する。にもかかわらずワクチンが打たれるのは「(医師が)儲かるから」。
 全頁カラー、イラスト入りで、素人にも読みやすい(本体1000円)。

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