« 2012年7月 | トップページ | 2012年10月 »

2012年9月

2012年9月24日 (月)

書評『青魚を食べれば病気にならない 万病の元「慢性炎症」を防ぐ』(生田哲著、PHP新書)

51qemwcjwnl__ss500_ 前回に続き、生田先生の著書を紹介したい。こちらの本も病気を予防し、健康を維持するためにはどのような食生活をすべきかがわかる。
 著者は、糖尿病、心臓病、がん、アルツハイマー病といった重大疾患には共通の原因があることがある、という。それは何か? それがいわゆる「慢性炎症」だ。
 慢性炎症は、免疫反応である炎症が低レベルで続き、健全な細胞やDNAを傷つけてしまう。従来、「コレステロールが心臓病の主因」という説が言われてきた。しかしそれは、患者の実状と合わない仮説であった。実は慢性炎症こそが原因であることが知られていなかった、とする。
 慢性炎症は、摂取する油のバランスが偏ることで発生してしまう。そのため、魚油を含んだ青魚をもっと摂取し、植物油の摂取を抑えるべきだ。
 「サバ、サンマ、アジ、イワシといった青魚を食べよう。野菜や果物もをたくさん食べよう。その一方、血糖を上げるジャンクフード、砂糖を使った食品は食べるのをやめよう」と、大病を防ぐおいしい食習慣、「抗炎症ダイエット」を提唱している。
 「慢性炎症との戦いはわたしたちが生きている限りつづくものであるから、慢性炎症を抑える食事は、当然、一生継続しなければならない。『抗炎症ダイエット』は、あなたの『生き方』そのものなのである」と著者は述べている。
(本体760円)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年9月13日 (木)

書評『砂糖をやめればうつにならない』(生田哲著、角川書店)

Scan0052 「砂糖をとりすぎれば肥満になり、肥満は万病のもととなる」ことは常識といっていい。
 だが砂糖は依存性をもち、とりすぎると低血糖症を招く。そればかりか「うつ」の原因になり、凶暴性を引き起こす。
 そう聞けば誰しも疑問をもつだろうし、「誇張しすぎでは?」と思うだろう。
 ところが本書を読むと、多くの事実に気づかされる。
 まずはこんな具体例がある。「オハイオ州の保護監察官バーバラ=リード・スティット博士は、ドーナツ、ケーキ、キャンディ、コーヒー、コーラ、缶詰、その他のジャンクフードを食べつづけた、深刻なうつで怒りっぽい、多くの非行少年を見事に更生させました。/彼女は、非行少年の食事から砂糖や精白小麦粉でつくった食べ物、食品添加物、カフェイン、アルコール飲料を取り除き、その代わりに、新鮮な野菜、果物、水、健康によい油、脂肪分の少ない肉と魚を与えました。/結果は驚くべきものでした。彼女の担当した非行少年の80%が社会で立派に働く人に変わったのです。・・通常、彼らの再犯率は70~85%、すなわち、少年院の収容者の15~30%しか更正できないのです」。
 この部分だけを読んでも「ほんとかな?」と思うかもしれないが、なぜそうなるのかを医学的に、しかし基礎知識のない私たち一般読者にもわかりやすく、著者は解説してくれる。
 そもそも砂糖は食べ物と言うより、化学物質。食べ過ぎると血糖をうまくコントロールできなくなり、低血糖症になる。低血糖症になると脳がエネルギー不足になるため正常に働かない。不眠、不安、イライラ、怒り、ドキドキなどを招く。
 砂糖を使った甘いものは、たしかにおいしい。「わかってはいるけど、やめられない」とあきらめる前に、依存性をもち、万病のもととなり、精神にも影響を及ぼす砂糖について、正しい知識をしっておきたい。
(本体724円)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年9月 3日 (月)

【イベント紹介】Dr.石蔵の男の家庭科維新塾

Photo 大阪大学准教授(循環器科専門医)である石蔵文信氏が、「Dr.石蔵の男の家庭科維新塾」と題して、9月から10月にかけ、料理教室を開講する。

 そのテキストは「男の家庭科維新塾」で無料で読むことができるのだが、「ひとり土鍋料理」が基本。

 料理など作ったことがない、という中高年男性向けに、わかりやすく簡単、しかもヘルシーな家庭料理を紹介している。

 大阪にお住まいで、興味のある男性は、受講してみてはいかがだろう。

・クレオ北
11時半~13時まで 日曜日 5回分 3500円
問い合わせ 06-6320-6300
9/23(日)・9/30(日)・10/7(日)・10/14(日)・10/21(日)

・クレオ南
19時~20時半まで 水曜日 5回分 3500円
問い合わせ 06-6705-1100
8/29(水)・9/5(水)・9/12(水)・9/19(水)・9/26(水)

・吹田デュオ
11時~13時まで 水曜日 5回分 2500円
問い合わせ 06-6388-1451
9/26(水)・10/10(水)・10/17(水)・10/24(水)・10/31(水)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年7月 | トップページ | 2012年10月 »