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2011年7月

2011年7月13日 (水)

書評『信長は光秀に「本能寺で家康を討て!」と命じていた 』

0006 「本能寺の変」といえば、織田信長がみずからの家臣・明智光秀に暗殺された日本史上の大事件だが、なぜ、光秀が反旗を翻したのか、諸説があり今も謎に包まれている。
 本書はその謎を真っ正面から追及した労作だ。新書だが中身は濃い。
 ハイライトは、信長が光秀に授けたといわれる、「密命」の内容に踏み込んだ部分だ。そこには「本能寺で家康を討ち取れ」と記されていた・・・。
 その“仮説”の根拠となっているのは、当時日本に在籍していたイエズス会宣教師の『日本年報(1582年度版)』、あるいは光秀配下の武士であった『本城惣右衛門覚書』などである。
 状況証拠と文献を手がかりに、丹念に光秀謀反の謎に迫る。グイグイ読ませる筆致に思わず引き込まれる。
 ほかにも信長にまつわるトリビアがちりばめられていて、興味深い。
 追い詰められた信長が火を放ち自害したのは有名だが、信長の遺体が骨一本、毛髪一本に至るまで一切、発見されなかったのはなぜか。実は本能寺は火薬の保管庫だったため、引火して爆死したのではないか、というのが著者の説。
 日本史好きの方はぜひ手にとってほしい一冊だ。

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2011年7月11日 (月)

<お知らせ>公開シンポジウム「超高齢社会での逝き方を考える」

 超高齢化社会を迎えた今、私たちは生き方だけでなく、どのような「逝き方」が望ましいのか、ひとりひとり考えておく必要がありそうだ。
 7月18日、『幸せなご臨終―「医者」の手にかかって死なない死に方』の著書がある中村仁一氏を招いたシンポジウムが、下記の要領で開催される。
 会場は大阪府豊中市内であるが、お近くにお住まいの方は参加してみてはいかがだろうか(要事前申込み。詳細はこちらをダウンロード してご覧ください)。

■公開シンポジウム「超高齢社会での逝き方を考える」

第一部:講演・中村仁一氏「めざそう自然死―逝き方は生き方」
第二部:ラウンドテーブル

●日時:2011年7月18日(月・祝)14:00~17:00
●場所:千里ライフサイエンスセンター 6階 千里ルームA(北大阪急行、大阪モノレール「千里中央駅」から5分)

※講演者プロフィール:中村仁一(なかむらじんいち)
医師、社会福祉法人同和園診療所所長 「自分の死を考える集い」主宰。
1940年、長野県更埴市に生まれる。京都大学医学部を卒業。 1980年より財団法人高雄病院の院長を務める。1992年、同治医学研究所を設立、有料の健康相談を行っている。京都仏教青年会(現・薄伽梵(バカヴァン)京都)の協力のもとに、1985年10月より月1回の病院法話を開催。医療と仏教連携の全国展開の先駆けとなる。
著書に『老いと死から逃げない生き方』(講談社、1994年)、『幸せなご臨終―「医者」の手にかかって死なない死に方』(講談社、1998年)など。

●参加費:無料

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<お知らせ>「布川事件」検察の大罪をぶった斬る!再審無罪確定の杉山卓男氏と元大阪高検公安部長の三井環が対談

8939_2  直前のお知らせとなるが、三井環氏(写真)が代表をつとめる「市民連帯の会」が7月12日(火)、布川事件の杉山卓男氏と三井環氏の対談集会をおこなう。三井氏と言えば、元大阪高検公安部長で、検察組織の裏金作りという犯罪を告発しようとして“口封じ逮捕”された方。いかにして検察による冤罪事件がでっち上げられたのか、興味深い討論が展開されそうだ。

第1回:「布川事件」検察の大罪をぶった斬る!
再審無罪確定の杉山卓男氏と元大阪高検公安部長の三井環が対談

・なぜ虚偽自白調書が作成されたのか!
・なぜ目撃証人が抹殺されたのか!
・検察の証拠隠しとは!
・えん罪を防ぐにはどうすべきか!
・徹底激論!

●日時 7月12日午後7時~9時
●場所 たんぽぽ舎:東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F(JR水道橋駅から徒歩5分)TEL 03-3238-9035
●入場料 1000円 先着100名
●主催者「市民連帯の会」代表 三井環

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2011年7月 8日 (金)

書評『開業ナースをはじめよう! 独立までがすべてわかる!』(ぱる出版、2000円)

0002  看護・介護業界は今、規制緩和の流れで大きく変わろうとしている。個人で訪問看護ステーションや宅老所を立ち上げることも、めずらしいことではなくなってきた。
 そうしたなか、起業・経営のノウハウと、開業した「先駆者」へのインタビューをもとに構成しているのが本書。「開業してみたいけど、どこから手をつけていいのか・・・」と思いとどまっている方は、ぜひ手にとってみることをおすすめする。
 訪問看護ステーションの起業の仕方、開業ナースの立ち上げマニュアル、経営マニュアルなどが手取り足取り、具体的に書いてある。
 マニュアルの合間に、実際に起業し成功した「先駆者」5人が実名でみずからの経験を語っている。これから起業しようという人へ、またとないアドバイスになっている。
 介護・看護はこれからグングン成長が見込める分野。地域の潜在需要は高いと思われる。実際、高齢者専用賃貸住宅が増えているが、ここでも訪問看護が必要な高齢者は増えている。
 本書を参考に、看護士や介護士の方々は起業・独立をめざしてはいかがだろうか。

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