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2011年2月

2011年2月10日 (木)

書評『イラストでわかる委託・請負で働く人のトラブル対処法』(北健一ら著。東洋経済新報社)

0003_4  2008年から09年にかけての年末年始、東京・日比谷公園で開かれた「年越し派遣村」を覚えておいでの方も多いだろう。“派遣切り”にあった多くの失業者が炊き出しの列に並ぶ姿は、いつでも解雇されうる派遣という雇用形態の問題性を浮き彫りにした。国会でも労働者派遣法の改正が議論されている。
 だが「不安定な仕事」という点では、「委託・請負」という業務形態も派遣に劣らない。たとえば、バイク便のライダー、塾講師、フランチャイズ店店主、ピアノ講師、保険外交員・・・。こうした仕事は、雇用契約書こそ結んでいないものの、実際には企業に使用されているも同然。なかには、人件費を削減するために社員を委託に切り替えるブラック企業もある。「雇用と自営」の曖昧な領域につけ込んで、代金の不払いや契約打ち切り、業務上の傷病、パワハラなどが横行している。
0004_2 本書『委託・請負で働く人のトラブル対処法』には、具体的なトラブルとその対処事例が掲載されているが、どれも実際に起きたこと。執筆者は、バイク便の「ソクハイユニオン」をはじめ、委託就労者が加盟する多数の組合の結成に携わってきた古山修氏や、フリーランスの記者として現場取材をする傍ら、出版フリーランスの労働相談にも応じている北健一氏など、“現場”で活躍している人たちなので当然、リアルで役に立つ情報が豊富だ。
「自分は正社員だから」という人も、安心はできない。たとえば、本書で取り上げられている具体例で、寮の管理業務を請け負うある会社が、雇用を業務委託に切り替え最低賃金逃れを図った例。あるいは、ある運送業者が従業員の運転手に対し、「雇用契約」と「請負契約」を二重に交わして保険料等の会社負担を軽減した例なども紹介されている。「知らないうちに業務委託契約になっていた」なんてことも実際あるのだ。
   本書で詳しく取り上げられているコンビニのフランチャイズ店店主の問題は、巨悪追及の情報ページ、アクセス・ジャーナルでも度々、とりあげてきたが、「オーナー」とは名ばかりでコンビニ本部からひどい搾取を受けているのが実情だ。
 本書は、委託・請負、フランチャイズ契約で仕事をしている人はまず読んでおいた方がよい。巻末には労働相談の窓口も多数、掲載されている。おすすめである。(1300円+税)

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2011年2月 1日 (火)

デフレ不況で出現したユニーク居酒屋ーー話し相手の女性用意、缶詰購入OKなど

Photo_2   長引くデフレ不況は居酒屋にも及び、総じて客足は遠のいているようだ。こうしたなか、あの手、この手で客を呼ぼうと、ユニークな居酒屋が増えている。
「みんなの党」の政治資金報告書に記載があり、話題になった「Tバック居酒屋」(店の女の子はヘソ丸出しで、ミニスカートの上からTバックのヒモが見える)なんていうのもあるが、東京はJR「中野駅」北口、中野ブロードウェーの入り口路地を右に入ったところにある居酒屋「パラダイス」(03-5942-9293)もユニークさでは負けていない。
 居酒屋に入りたくても、一人では入りづらいという人もいるだろう。そういう人向けに、同店では女性の出張サービスをしている。別の言い方をすれば、キャバクラの居酒屋版みたいなもの。だが値段はいつでも30分500円とひじょうに安くなっている。横に座って話し相手になってくれ、これだけだ。
Photo_3  そう聞くと、その分、料理代に転嫁しているのでは? と疑い深い方もいるかも知れない。しかし、飲み物は250円から、ツマミは100円からと逆に安い。店内には缶詰(250円も)も置かれており、厳しい懐具合に配慮してくれている。
「中野界隈には、美味しい焼鳥屋さんなど有名店が多いですが、そうした出前もOK。手数料は一切いただきません」(オーナーの小川宏康氏)
Photo_4  ちなみに、女の子は火曜日はワイシャツ、土曜日は和服姿だそうだ。カラオケもある。(本紙を見て行かれた方はその旨、言って下さい。ツマミが一品、サービスになります)

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